民間セクター開発

JICAの事例紹介

ミャンマー ティラワ経済特別区管理委員会能力向上支援プロジェクト

効率的なワンストップサービスによる迅速な投資手続きを支援

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第一号の投資認可が下りた企業の代表へ投資認可書を授与

2015年秋の操業開始を目指すティラワ経済特別区(SEZ)。SEZにおける、投資認可や建築、環境関連の許認可のための手続きのワンストップサービスと迅速化を目指した取り組みは、進出企業から高い評価を得ています。

既に36社の投資認可手続きが完了

日本・ミャンマー両政府が官民一体で開発を進めているティラワ経済特別区(SEZ)において、JICAは海外投融資、円借款、無償資金協力、技術協力等の多様なODAスキームを活用した総合的支援を行っています。

そうしたなか、JICAは、2014年9月よりティラワSEZ管理委員会とワンストップサービスセンター(OSSC)の円滑な立ち上げと効果的なSEZ運営管理を目指したプロジェクトを実施。2014年11月に日系中小企業に対し第一号の投資認可が下りました。以来、既に36社が投資認可を授与され、11社が建設工事に着手しています(2015年6月時点)。OSSCには関連9省庁より職員が派遣されており、各種許認可のための手続きが効率的なものとなるよう整備を進めています。

これまで投資認可については申請を受理してから平均2、3週間程度で手続きを完了しており、会社登録、ビザ・滞在許可等についてもOSSCのみで完結する受付・処理手続きが導入されています。

これらの活動を通じてティラワSEZにおける投資手続きの迅速化とワンストップサービスが実現しつつあり、日本企業をはじめとする投資家から高い評価を得ています。

【貿易・投資】インド「製造業経営幹部育成支援プロジェクト」

日本の「ものづくり」を学んだリーダーを育てる

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研修生同士の議論風景。

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講義後は「ヨ〜ワン!」の掛け声と共に手締めし連帯感を出す。

インドの製造業の強化を支援するための人材育成プログラムが、開始2年目で高い評価を得ています。このプログラムでは、インドの経営幹部が日本の製造業の経営手法を学び、変革を担うリーダーとなることを目指しています。そのために新製品コンセプトから販売後のサービスまで、総合的な「ものづくり」の考え方を学ぶことに重点が置かれています。企業に戻りすぐ応用ができるように講義は30%、実務研修が70%という割合になっていることも特色の一つです。2009年2月に催された成功事例発表会では大きな反響を呼び、新たに参加を申し込む企業もありました。

今後大事なのはプログラム終了後の自立発展性を促す取り組みです。その重要な柱として、(1)インドに事業進出している日本企業との関係構築、(2)産学官(産業界・学会・政府)の連携、(3)プログラムの卒業生組織活性化、の3つが挙げられます。今後拡大していく卒業生組織が、インド製造業の変革を担う原動力として基盤を築いていくことに期待が高まっています。

【観光】ドミニカ共和国「エコツーリズム」

現存する生態系を活かし「エコツーリズム」で地元に利益を

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本邦研修(沖縄)においてやんばる森トレッキングプログラムに参加。

カリブ海に浮かぶ島国ドミニカ共和国は世界的な観光地で、カリブ地域最大の外国人観光客訪問国です。これまでは大規模ビーチ・リゾートの開発が中心だったため環境破壊を誘発していること、そして、観光客はオールインクルッシブ型のホテルに滞在するだけで外に出ることがほとんどないため、地元コミュニティが観光支出により裨益することがないこと、などの問題点がありました。

ドミニカ共和国はイスパニューラ島固有の生態系を残す地域で、その多くが国立公園や自然保護地域に指定されています。山々のパノラマ、自然・人造湖や海岸、入り江、森林、歴史的街並みなど観光資源に恵まれ、エコツーリズムのポテンシャルは高いのですが、適切な開発がなされず、活用できていないのが現状でした。

エコツーリズムを導入することにより、観光の多様化、資源の保護・保全、コミュニティの生活の質の向上に寄与できるように、短期的・長期的な目標に基づく取り組みが始まっています。

【中小企業】チュニジア「品質/生産性向上マスタープラン」

製品の国際競争力強化をバックアップ

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食品加工業者の工場診断風景。

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電気・電子機械工場の改善結果。

アフリカ大陸北部、地中海に臨むチュニジアは、EU自由経済圏入りにより2008年1月には工業製品に対する関税障壁を撤廃、それに伴いEUから良質で安価な製品が流入するようになりました。これまで保護政策で守られていた国内産業をレベルアップすることが急務となっており、国外からの製品に対抗できる製品を作る企業を育てることが課題です。

2005年にはこの課題に対応するため国家品質事業管理ユニットが設置され、それをバックアップするJICAの支援が始まりました。そのなかで、チュニジアの重要産業である電気産業、食品加工の2セクターを対象に品質・生産性向上に関した調査分析を行い、国としての政策、実施体制や将来多くの企業に広めていくための指導方法を含むマスタープランを策定しました。各種マニュアルは、チュニジアの社会文化に配慮するものとなることを念頭に作成されています。日本の強みである実践的な品質・生産性向上の技術を導入することで、国際市場参入後の製品の競争力強化を目指しています。