南南協力

ケニアSMASEプロジェクトおよびアフリカ域内ネットワーク

支援の背景

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理科実験に取り組む生徒たち(ケニア)

JICAは、1998年からケニア教育省と共にケニアにおける中等理数科教育の質的向上を目指し、「中等理数科教育強化計画プロジェクト(Strengtheningof Mathematics and Science in Secondary Education: SMASSE)」を実施してきました。プロジェクト開始当初に実施したニーズ調査を通じて、生徒の理数科学力が向上しない理由として、教員が授業の準備をしないで教壇に立つなど授業に臨む態度に問題があること、また、教員が生徒の学習プロセスを考慮しないで一方的に授業を進めてしまったりするなど教授法が適当ではないこと等の問題が把握できました。ニーズ調査での結果に基づき、SMASSEプロジェクトでは、教師が一方的に授業を行う教師中心型の授業から、教員の創意工夫を促すことにより生徒の主体的な学びを促進する授業へと変革させることを目指してきました。具体的にはケニア国内の全ての中等学校の理数科教員を対象として、実践的かつ具体的な教授法や教科指導の方法に関する現職教員研修の実施を支援しています。また、2009年1月から初等理数科教育レベルに支援の重点が移行し、「理数科教育計画プロジェクト(Strengtheningof Mathematics and Science Education:SMASE)」に名称が変更となりました。

SMASE-WECSAの誕生とその発展—SMASE-WECSAネットワークを通じた南南協力の展開—

このような取り組みは、理数科教育の学力低迷、理科系技術人材の不足、教師の指導力不足という同様の問題を抱えるアフリカ諸国へも普及されるべきであるという要望が高まり、ケニアの経験を元に、各国での理数科教育振興、教員研修制度構築等に関する技術交流、研修などが実施されるようになりました。

2001年にはアフリカ理数科教育域内連携ネットワーク(Strengthening of Mathematics and Science Education – Western,Eastern, Central and Southern Africa:SMASE-WECSA)が、ケニアSMASSEを中心に設立され、各国での理数科教育振興、教員研修制度構築等に関する技術交流、研修などが実施されるようになりました。当初11カ国から始まったSMASE-WECSAネットワークは徐々に拡大し、2009年11月現在34カ国1地域が加盟しています(うち正式加盟国は24カ国1地域)。SMASE-WECSAは、2003年ケニア政府のNPO法人として登録され、ケニア教育省アフリカ理数科・技術教育センター(JICA技術協力プロジェクト「ケニア理数科教育強化計画」実施機関)が事務局機能を担っています。ケニアは、SMASE-WECSAネットワークを通じて、発足の初期段階から積極的にアフリカ域内の国に対する第三国研修の実施や、各国におけるINSETの研修プログラム策定や研修教材の開発、研修講師に対するトレーニングなどの支援を行ってきました。2003年から2009年11月までにケニアにおける第三国研修(特設研修を含む)に参加した研修員は28ヶ国計1208名、ケニアからの技術支援を受けた国は16カ国に上ります。

プロジェクト概要

  • 第三国:ケニア
  • 受益国:SMASE-WECSA正式加盟国(24カ国1地域) アンゴラ、ベナン、ボツワナ、ブルキナファソ、ブルンジ、カメルーン、エチオピア、ガーナ、ガンビア、ケニア、レソト、マラウイ、モザンビーク、ナミビア、ニジェール、ナイジェリア、ルワンダ、セネガル、シエラレオネ、スワジランド、スーダン(南部)、タンザニア、ウガンダ、ザンビア、ザンジバル、ジンバブエ
  • プロジェクト名:ケニア中等理数科教育強化計画プロジェクト(SMASSE)フェーズ1、同フェーズ2、理数科教育強化計画(SMASE)プロジェクト
  • 期間: 1998年7月〜2008年12月(SMASSEフェーズ1、フェーズ2)
    2009年1月〜2013年12月(SMASE)
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SMASE-WECSA加盟国(地図内黄色で表示)