蒼い目をした剣士たち その4−バルカン・カップ完全制覇−

2015年3月23日

3月も半ばを過ぎて、セルビアにも春の日差しが感じられるようになりました。日本では春休みのこの時期、大きな剣道大会が開催されます。冬期間に鍛えた実力を開花させるシーズンの幕開けです。

ここセルビアの首都ベオグラードでも、3月14日(土)から2日間、国際大会『第6回バルカン・カップ剣道大会』が開催されました。今回この大会には、バルカン諸国のうち、ブルガリア・クロアチア・マケドニア・モンテネグロ・ルーマニア・トルコ・セルビアの7ヵ国から約130人の選手が出場し、熱戦が繰り広げられました。初日はジュニア、成年女子、成年男子に分かれての個人戦、翌日は各国の代表チームによる団体戦です。開会式の終了後、セルビアの民族舞踊が披露され、大会を盛り上げました。

さてさて、試合結果ですが、『なっ、なんと——ォ!!!セルビア勢が全種別において優勝、完全制覇を成し遂げてしまったではありませんか——ァ!!!』

ジュニア、女子、男子の各個人戦で優勝、団体戦でもセルビア第一代表チームが優勝、第二代表チームが第3位に入賞しました。昨年、フランスのクレルモン−フェランで開催されたヨーロッパ選手権大会で、セルビアは男女とも団体戦ベスト8位でしたから、実力が伴ってきているものと思われます。また、昨年のバルカン・カップ(マケドニア・スコーピエにて開催)でも団体戦優勝、男子個人戦でも優勝を果たしておりました。

今回、団体戦での見どころは準決勝のセルビア対ブルガリア戦でした。前日の個人戦を観戦していて、『ブルガリア、いい剣道をするなぁ〜』と思っておりましたが、この準決勝では先鋒から大将までの5人では勝敗がつかず、代表決定戦までもつれ込み、最後はセルビア選手が一本を決め決勝戦に進むという白熱した試合展開でした。

また、女子個人戦の決勝も見事な試合でした。セルビアとルーマニア両選手による対戦となりましたが、敗れたとは言え、ルーマニア選手の自由自在な動きとしなやかな竹刀さばきには光るものがありました。

JICAの宣伝になってしまいますが、EUに加盟する以前のブルガリアとルーマニア、そしてトルコにはJICA海外ボランティアが剣道指導者として派遣されておりました。この指導者の皆さんのご努力が、ここバルカン地域の剣道普及と向上に今なお脈々と受け継がれ、活かされていることを目の当たりにして、嬉しく、心強く思った次第です。

今年5月29日から3日間、日本武道館で開催される第16回世界剣道選手権大会に、今回のバルカン・カップ参加国のうち、マケドニアを除く6ヵ国が出場いたします。

皆さん、どうぞバルカン・フレンズへの応援もよろしくお願いいたします。

JICAシニア海外ボランティア
セルビア剣道 柏木 幹夫

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セルビア民族舞踊の歓迎ダンス

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団体優勝のセルビアチーム

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ジュニア個人戦・入賞者たちの笑顔

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女子個人戦・入賞者たちの笑顔

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団体準優勝モンテネグロ+トルコ選手たち

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善戦、団体3位のブルガリア選手たち