バングラデシュにおけるJICAの協力成果を南北スーダンへ〜バングラデシュで廃棄物管理研修を南北スーダン向けに実施〜

2013年1月8日

JICAは2012年12月3日〜12月8日にバングラデシュにおいて、スーダン共和国と南スーダン共和国の行政官向けに廃棄物管理の研修を実施しました。この研修では、2000年から10年以上にわたりJICAの支援を受けたバングラデシュが、その成果を活かし、南北スーダンに対して、廃棄物管理のノウハウを伝えました。

1500万人近くの人々が居住するバングラデシュの首都ダッカ市では、長年にわたり、人口増加に伴う都市衛生の悪化が問題となっており、その一つの大きな要因が不適切な廃棄物管理でした。その改善のため、JICAは2000年よりごみ収集から最終処分に至るまでのシステム作りのため技術協力として専門家を派遣したり、排気ガスの排出が抑えられたゴミ収集車100台を無償資金協力により提供したりしてきました。さらに青年海外協力隊とも連携し、地域住民が環境への意識を高められるような啓発活動等も継続的に行っています。こうした支援の結果、以前と比べて収集・運搬されるゴミの量が約40%増加しただけでなく、福岡方式の衛生埋立地の導入による廃棄物処分場の管理システムが改善したことで、廃棄物管理が大幅に改善しました。

スーダン両国では、人口増加に伴って廃棄物が増えてきており、廃棄物管理の必要性が高まっています。しかし、経済的な問題や社会システムが十分に機能していないことにより、適切な管理が行われず、都市衛生環境の悪化が深刻化しています。そのような中、JICAはスーダンにおいては個別専門家派遣を2010年より、南スーダンにおいては技術協力を2011年より実施しています。(南北スーダンにおける廃棄物管理の状況は、JICAが協力を開始した2000年頃のバングラデシュの状況に類似していることから、この研修に対するスーダン両国の行政官からの期待は非常に大きいものがありました。)

スーダン両国からの研修員は南北ダッカ市の廃棄物管理局からの説明を受け、ゴミ収集の現場から最終処分場まで視察し、「こうしたゴミ処理のシステムは、我々の国でも応用ができそうだ。」とコメント。また、ダッカ市の埋立地の技術、埋立地管理の技術の高さ、機能的な収集システムなどの技術面は勿論のこと、住民が清掃事業に深くかかわり協力していること、スーダン両国では見られない一次収集業者(各戸から収集場所へ運搬する業者)の存在などを知って、非常に驚いていました。さらに、住民への環境教育などを行う青年海外協力隊の熱心な活動に感心し、「協力隊は南スーダンには来ないのか。」と聞く研修生もいました。

ダッカ市の職員とお互いにメールのアドレスの交換なども行われ、自国でこの研修をどのように生かしていくか、バングラデシュの関係者一同大変楽しみにしています。

バングラデシュでは来年2月に事業が一旦終了し、南北ダッカ市によって引き継がれようとしています。このような中、研修員の受け入れにより両ダッカ市が今までの活動への自信を高め、ますます士気が上がるといったうれしい副作用も見られています。

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ゴミ収集の現場で説明を受けるスーダン・南スーダンからの視察団

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無償資金協力により提供された、低排気ガスのゴミ収集車