ロンドンから感謝をこめて

2013年5月22日

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エー・ティー・エム・ザヒルル・ハミッド(セリム)

元総務担当ナショナル・スタッフ

勤務期間:1988.10から2010.6

私は日本での1年間の留学の後、JICAバングラデシュ事務所に入所し、22年間勤務しました。この間常にJICAに従事していることに誇りを持ち、仕事を楽しむことができました。

とはいえ、業務量は多く、日本とは社会文化の異なるこの国で日本の政府機関に従事することがいつも簡単であったわけではありません。通信や交通機関の発達した日本と異なり、時間厳守での仕事は難しい場合があります。また、政情不安や天災など自己の努力ではどうにもならないものもありました。しかし、日本のスタッフや派遣団ができるだけスムーズに業務を進められるよう努めました。
様々な困難に付きまとわれましたが、日本人スタッフ、バングラ人スタッフが調和し、業務にあたりましたので楽しく仕事ができました。素晴らしいことです。強い絆で結ばれ、互いを尊重し助け合い、まるで皆が家族のように感じていました。

2010年、諸事情によりJICAバングラデシュ事務所を離れ、家族で英国に移住することにいたしました。現在ロンドンに居住し、民間企業に勤めております。移住当初は南アジアからの移民にとって仕事を見つけることは難しいと覚悟しておりましたが、移住の3週間後には今の仕事に就くことができました。これはJICAバングラデシュ事務所での経験があったからこそと思います。JICAバングラデシュ事務所での業務は大変でしたから、どんな仕事にも対応できると思いますし、実際、様々な背景を持つ人の住む国際都市でそれほどの困難を感じません。

現在の生活や仕事を楽しんでいますし、移住したことを後悔してはいません。しかし、価値あるものを失ったのも事実です。たぶん、所員が皆家族のように感じられるJICAバングラデシュ事務所のようなところで働くことはもうないでしょう。私がJICAバングラデシュ事務所を離れる時に戸田所長はまるで息子を旅立たせるように歓送会を開いてくれましたし、同僚達も親友と別れるように私の成功を祈ってくれました。JICAバングラデシュ事務所を懐かしく思い、同僚たちを忘れることは1日たりとありません。ここ英国より、日本とバングラデシュ両国の平和と繁栄をお祈りしています。

原文はこちらをご覧ください。
Hello from London with Gratitude