ボツワナ共和国の小学生と交流しました。

2019年7月19日

和歌山県立新宮高校教諭の松下です。私は、2017年より青年海外協力隊に参加して、エチオピアの小学校で理科教育を指導していました。

2019年1月に帰国し、4月より理科教諭として働いています。ここでは、ESS部(英語研究部)の顧問の一人として、生徒に多くの異文化体験をしてもらいたいと考えていました。今回、エチオピアでお世話になったJICA事務所所長が新たにボツワナの所長になったことから、ボツワナの小学生とインターネットを通して交流する機会を持つことができました。ボツワナの青年海外協力隊員で三重県の公立小学校の小田先生と協力し、本校ESS部6名とボツワナのセレメン小学校5年生約40名が交流しました。

交流では、まずお互いの学校を紹介しました。ボツワナの小学校の校舎は全部平屋建てであることや、教室の数が足りないので青空学級もあると聞かされ、本校の生徒は衝撃を受けたと語っています。

次に児童一人一人自己紹介してくれました。小学校時代から明確な将来の目標を持っていることや、高校生の自分たちとの交流に臆せず積極的に話す態度についても驚いていました。医者になりたいという児童が多かったのですが、ボツワナはHIVの感染率が高いことが影響しているのではないかと交流後に話し合いました。

流暢な小学生の英語に驚きながらも、本校の生徒は日本の国旗や和食等の文化について紹介を行ないました。小学生たちが寿司を理解してくれたことで、高校生たちは英語を話す自信になったと言っていました。また、盆踊りを即興で踊る等、生徒たちもボツワナの小学生と積極的に交流を行い大きな拍手をもらいました。セレメン小学校の児童たちは小田先生の指導の下、ダンスやボツワナ国歌を披露してくれました。本校の生徒は自分たちのためにわざわざダンスや歌を披露してくれたことに感謝しており、またボツワナでは自分たちの文化を小学生の頃から大切にしていることが分かったと話していました。

このような交流ができたのは、小田先生が綿密な交流計画と周到な準備をしてくれたお陰であり、大変スムーズで実りのある交流をすることができました。ESS部の教員は、アフリカの国とリアルタイムで繋がることは素晴らしく、生徒たちには貴重な体験ができたと考えています。ぜひ、こうした取り組みを続けていきたいと話しています。

これまで全く縁がなかった国の子どもたちと交流することを可能にしてくれた、山田所長をはじめとするボツワナの皆さん、理解を示してくれた本校の前田校長に大変感謝しています。お互いに関心を持ち始めた今回の交流をきっかけに、ESS部だけでなく本校の他の生徒にも、遠く離れたアフリカのボツワナ共和国との交流に参加してもらい、ボツワナとの異文化交流を拡大していきたいと考えています。

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交流のようすの写真