アマゾンを守れ!!日本の技術による違法伐採のモニタリング

2015年2月5日

日本の約15倍の大きさ。何のことを表しているか分かりますか?熱帯雨林として世界最大規模を誇るアマゾンの面積、550万平方キロメートルのことです。

さて、アマゾンに関連してもう1つ。東京都の約2.7倍の大きさ。何のことか分かりますか?これは、2012年8月から1年間にてアマゾンで失われた森林面積、5834平方キロメートルのことです。

この膨大な森林面積の減少の一因として挙げられるのが、牧草地や農地確保を目的とする違法伐採です。ブラジルはアマゾンの保護に向け取り組んでいるものの、全土に人を配置し、常時監視・取り締りを行うことは困難です。よって、森林伐採が発生しないよう、抑止力を働かせることが必要です。この違法伐採の抑止の鍵が人工衛星によるモニタリングです。

人工衛星は地球を周回しており、随時地表を撮影します。アマゾンを撮影した衛星画像を用いると過去と現在の状況を画像で比較でき、森林伐採が行われた場所と時期が特定可能となります。これらの情報は、違法伐採の早期発見と違法伐採業者の検挙における証拠資料となります。これら証拠資料の積み重ねが、違法伐採の検挙率を高め、違法伐採への抑止力となります。

しかし、これを困難としているのが、年間の半分近くの間アマゾンの上空を覆う分厚い雲の存在です。従来の人工衛星では、雲の多い雨季になると地表の撮影を行うことができず、違法伐採の早期発見と検挙を困難にしていました。 この課題に貢献したのが、日本の独立行政法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)の人工衛星「だいち」とJICAの技術協力です。

「だいち」に搭載されたレーダーは、雲を透視して撮影する機能を有していました。よって、JAXAからブラジルへ「だいち」の衛星画像が提供されることで、年中アマゾンのモニタリングを行うことが可能となったのです。

ただ、「だいち」の衛星画像は従来のものと性質が異なることから、ブラジル側による画像の解析・判読に時間を要する等の問題が生じており、円滑な衛星画像の活用のため、技術的な支援が必要となっていました。これを受け、JICAでは「アマゾン森林保全・違法伐採防止のためのALOS衛星画像の利用プロジェクト」を2009年から3年間実施し、アマゾンの熱帯雨林の効率的なモニタリング体制の構築に貢献しました(ALOS:「だいち」の正式名称)。

アマゾンの熱帯雨林の保全は、二酸化炭素排出量を抑えるのみならず、そこに住む多くの動植物を守ることにも繋がります。日本から遠く離れたアマゾンですが、日本の技術や経験がその保全に貢献しています。

関心を持たれた方はJICAサンパウロ民間連携班まで(brsp_oso_rep@jica.go.jp

【画像】

違法伐採された場所