日本・ブラジルパートナーシッププログラム:日伯三角協力初の事後評価実施

2010年3月29日

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ブラジル大使と調査団員

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農業セクター評価調査(エクアドル)

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農業セクター評価調査(モサンビーク)1

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農業セクター評価調査(モサンビーク)2

JICAの技術協力プロジェクト事業評価活動では通常、事前評価、中間評価、終了時評価を実施しております。更に一定以上の規模のあるプロジェクトについては、プロジェクト終了後のインパクトを確認するために、事後評価を実施しております。現在、日伯で実施している三角協力事業のうち、第三国研修でこの事後評価が実施されております。対象となったのは、「野菜生産コース(実施機関:伯農牧研究公社野菜研究所)」「マンジョカ総合開発コース/熱帯果樹コース(伯農牧研究公社野菜研究所キャッサバ研究所)」「熱帯病コース(ペルナンブコ連邦大学アサミケイゾー熱帯免疫病理学研究所)」「公衆衛生(オズワルドクルス財団)」「国際オートメーションコース(伯全国工業職業訓練機構)」の3分野5コースです。選定基準としては、ここ3〜5年以内に終了した案件で、今日伯の三角協力で最も多くのニーズがある農業、保健、職業訓練の分野から選定いたしました。評価活動の中では、DAC評価5項目のうち、妥当性、インパクト、自立発展性について評価を行なっております。第三国研修は中南米・ポルトガル語圏アフリカ、アジア(東チモール)を対象に実施しておりますが、同評価活動の現地調査として、伯外務省国際協力庁(ABC)及び各実施機関と協働で2月に南米地域(エクアドル、パラグアイ、ボリビア)3月にアフリカ(モザンビーク、ギニアビサウ)の現地調査を行ないました。(写真参照)

評価報告書は現在日伯の関係者で議論を行いながら取り纏めております。各国で状況が大きく異なるため、総括的な結果を取り纏めるのは容易ではありませんが、現時点での結果として、実施案件による人材育成は各国の政策にも合致しており妥当性は高く、自立発展性については、研修員の母体機関が戦略的に人材を選定してブラジルに送っている場合は高く、それ以外の場合については、政権交代、予算状況等によって活動の継続性に影響を受けてしまうことが見受けられました。インパクトについては受益国にとっても、ブラジルにとっても、日本にとってもポジティブなものと確認されております。特に研修員個人のレベルでは大きく、組織のレベルになると評価結果にばらつきが見られました。今回の対象案件を実施していた期間については、多くの国から研修員を招聘する形となっていたため、開発インパクトが限定されてしまっておりますが、他方、ブラジルの実施機関の国際化の過程の中では、多くの国が参加する集団研修も実施意義については相当程度の評価ができます。なお、現在様々な事業見直しを行なっている中で、より大きな開発インパクトを得るために国の絞込み、一カ国からの参加人数の増大、受益国参加機関のさらなる関与の増大等を通じて、より大きな開発インパクトの出る事業実施を推進しています。

また同評価活動の結果、新たな事業改善のアイデアも出ました。今後ますます成長する三角協力事業の質の向上のために、事後評価活動は非常に重要な活動であり、日伯協働のもと今後も取り組んでいきます。

JICAブラジル事務所 坂口 幸太