サンタカタリーナ州イタジャイ川流域防災対策事業・協力準備調査実施

2010年4月26日

2010年3月より本件協力調査がより本格的な実施に入りました。調査は2011年9月までと長期にわたり、サンタカタリーナ州も協力準備調査実施委員会を立ち上げるなど、州を挙げた実施体制で臨んでいます。

サンタカタリーナ州は全土が河川に覆われており、主要水脈であるイタジャイ及びイタジャイミリン川で流域面性約15,300km2、流路約250キロの大河川となっています。しかし、歴史的に洪水が頻発しており、1852〜1985年までの134年間に58回の洪水が記録されているほか、1974年以降7回にわたって州防災当局により甚大な被害として記録される大水害が発生しています。2008年11月から2009年1月にかけて同州をおそった集中豪雨は、州全体で死者153名、不明6名、家屋損失27,236戸ほか停電や断水も発生し、被災者200万人以上という過去最大の被害を出しました。

たびかさなる洪水に対処すべく、ブラジル政府は70年代より治水ダム建設や河川改修工事などに取り組んだが、このために日本の技術協力も要請し、開発調査「イタジャイ河流域治水計画調査(1986〜88年)」、「イタジャイ河下流域治水計画調査(1988〜90年)」を実施して同河流域治水計画のマスタープラン策定と共に優先地区のフィージビリティスタディーを実施しました。

一方で、80年代から90年代のハイパーインフレなど経済的要因などもありこれらスタディーの結果たる計画の実現には至っていない状況にあります。こうした状況から、これら開発調査により得た情報を踏まえ、環境など新たなニーズにも適合した防災活動の実現に貢献し、イタジャイ川及びイタジャイ・ミリン川流域における河川改修等インフラ整備により洪水発生リスクを軽減するとともに、流域地区での防災能力強化により洪水発生時の被害を減少させるためには日伯の技術協力実施が重要であるとの理解にたって、今回の協力準備調査の実施が決まりました。

具体的な協力内容を検討する協力準備調査には現地政府も並々ならぬ期待を寄せており、この技術協力がサンタカタリーナ州における防災面での「人間の安全保障」に貢献し、ひいてはブラジル・世界への日本の貢献を示す重要なレファレンスとなることが期待されています。