世界最大の淡水資源の保全のために—第三国研修「汎アマゾン地域対象水環境保全のための大規模河川流出量計測技術コース」開始—

2010年7月2日

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署名式の様子1:右からAndreu総裁(水資源庁)、Farani長官(伯国際協力庁)、芳賀所長(JICAブラジル)

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署名式の様子2

6月24日ブラジリアにて、Marco Farani長官(伯外務省国際協力庁:ABC)、Vicente Andreu Guillo総裁(水資源庁:ANA)、芳賀克彦所長(JICAブラジル)の間で、今年から2014年までに、汎アマゾン流域国を対象に実施される「汎アマゾン地域対象水環境保全のための大規模河川流出量計測技術コース」の実施に関する署名が行なわれました。同コースはアマゾン流域であるソリモインス川をベースにANAの専門家の指導の下、汎アマゾン流域国(ペルー、エクアドル、ベネズエラ、ボリビア、コロンビア、スリナム、ガイアナ)の技術者が水中放電式音波探査による大規模河川の流出量計測を学びます。アマゾン地域は、世界最大の淡水資源を有するだけでなく、生物のゆりかごといわれ、世界最大の生態系を有しますが、これらの保全のためにはその生物・自然資源のモニタリング活動が不可欠です。しかしながら様々な取り組みは行なわれているものの、まだこれが十分とはいえません。また、昨今の洪水問題などで見られるように、天然災害リスクも有しており、この貴重な水資源との共存していくためにもモニタリング活動は重要です。

署名式の席上で、芳賀所長から、今回扱われる技術がアマゾン流域各国に定着し、同じ基準、手法を用いた統合的な大規模河川流域管理活動へと繋がっていくことへの期待が述べられました。これをうけてGuillo総裁は、自身の2回の日本行きの経験について触れ、日本と協働で活動をすることの重要性、期待感を表明しました。また、Farani長官からは、25年間続いており更なる進歩を遂げている日伯で実施する第三国研修を非常に高く評価しており、同第三国研修実施をきっかけに、より大きなスケールでの水資源保全事業に繋がっていくことに対する期待感が述べられました。

アマゾンの水資源・生態系を守るために極めて重要なこの技術研修事業は、今年8月から開始されます。

JICAブラジル事務所 坂口 幸太