第三国研修「熱帯雨林モニタリング中核人材育成コース」の開始

2010年7月28日

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R/Dの署名

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各関係機関の代表者

日本・ブラジル・パートナーシップ・プログラム(JBPP)の設立から10周年、第三国研修(TCTP)が開始してから25周年を迎える今年は、JICA、ブラジル協力庁(ABC)、ブラジル国立宇宙研究所(INPE)とブラジル環境再生可能天然資源院(IBAMA)との連携のもと、第三国への衛星を使った森林モニタリング能力向上のための第三国研修「熱帯雨林モニタリング中核人材育成コース」を2010年から2013年まで実施することとなりました。

熱帯雨林は南米、赤道アフリカ西部と東南アジアを含有する地域に集中し、地上の約12%を占めると推定されていますが、それらの地域は、農牧畜業、木材伐採、焼畑、都市部のスプロール化及び内戦など人間の手によって退化されています。調査によると、熱帯雨林の原生林面積は、1990年までに1200万km2縮小されたと推定されています。

しかし、IPCC(気候変動政府間パネル)によると、森林伐採の推定は約50%台の誤差を示すことから正確な診断が困難であり、最終的には抑制活動を難航させています。リモートセンシング技術は、同問題解決に向け、森林損失をデータ化するための有効なツールとして利用されてきました。

このような状況のもと、重要となってくるのは各国における熱帯雨林のモニタリングシステムであります。熱帯地域に位置する諸国のうちブラジルでは、1988年にINPEが開発した森林モニタリングの先駆的なプログラムを、IBAMAといった多くの機関に利用されています。他国では、このモニタリングを実施するための適切な能力を有するスタッフが不足しており、同プログラムを築くことを制限しています。

このことから、熱帯雨林のモニタリングに豊富な経験を有し、ブラジルの伐採の削減に連携して努めているINPEとIBAMAは人材の育成・能力の向上に向けた研修を実施することになり、アフリカ、アジアと中南米各大陸の36ヶ国以上からの計100名以上の技術者が育成されることを期待されています。研修は両機関の施設において、スペイン語、英語、フランス語及びポルトガル語で実施されます。

プロジェクトのRecord of Discussionの署名式典は、今月1日、INPEベレン支部の新施設であるアマゾン地域センター(CRA)の創立式の際に行われ、連邦及び州政府や研究機関から様々な権威者の他、国際機関からの代表者等が出席されました。

JICAブラジル事務所の芳賀克彦所長は、ABC、INPE及びIBAMAを含む全出席者に対し、地球環境を保護するための重要なイニシアティブである旨感謝の意を表し、IBAMA及び連邦警察と連携したレーダーによる衛星画像を通じたアマゾン地域モニタリングシステムに関する技術協力事業・ALOSプロジェクトで取得した技術も今後取り入れる可能性がある旨を強調いたしました。

JICAブラジル
市川 パウロ