経済・科学・テクノロジー及び技術イノベーションに関する第3回日本・ブラジルシンポジウムの開催

2010年12月16日

日本国際協力機構(JICA)の協力のもとブラジル日本研究者協会(SBPN)主催の第三回日本・ブラジルシンポジウムが2010年10月8日から10日にかけて行われました。このシンポジウムはマットグロッソ州の中小企業支援機構(SABRAE)で開催され、多くの日本、ブラジルの研究者や教員が参加しました。

サンパウロ総領事館の大部一秋総領事、JICAブラジル事務所の芳賀克彦所長、マット・グロッソ・ド・スル州政府の代表ジョアン・オノフリ・ペレイラ教授、SEBRAE(マット・グロッソド・スル州)の副ディレクターのクラウジオ・ジョージ・メンドンサ博士が開会式で挨拶しました。SBPNは当イベントのテーマを「持続的発展:人類の挑戦」とし、サンパウロ市及びカンポ・グランジ(マットグロッソ・ド・スウ州)を会場に選びました。

【写真】

竹中平蔵教授による講演

元総務大臣の竹中平蔵氏(現在、慶大教授)により、サンパウロ大学(USP)の経済経営学部で大学院生、教員を対象とした講演があり、また昼食ではブラジル日本商工会議所において150人以上の企業家が会し「世界の中の日本・アジア経済の役割について」というテーマで講演が行われました。経済がグローバル化するなかで、国家の公共政策や企業経営において重要な戦略となる、注目のテーマです。

シンポジウムでは他にも日本の電気自動車ELIICA(Electric Lithium - Ion Car)の開発者であり専門家でもある清水浩教授による「電気自動車の開発と生産」についての講演や、慶應義塾大学総合政策学部長國領二郎教授による公共マネージメントにおける自動管理プロセスの導入とその使用の利点についての講演がありました。また、東京大学・金沢大学の渡邊剛氏、日本で著名な心臓外科医である河内寛治医師により、心臓外科手術のデモンストレーションや世界の心臓外科最新技術についての講演も行われました。

【写真】

筝曲家西陽子さんによる演奏

文化分野では、ニューヨークより筝曲家西陽子氏が来伯され、琴演奏を披露してくださいました。「静寂と躍動」をテーマとしたエネルギー、柔軟性、共感性のある筝の音色に参加者一同は魅了されました。

また、札幌商工会議所の代表者が初めてブラジルを訪れ、ブラジルの発展性と試みに触れていただきました。

【写真】

JICAブラジル事務所の芳賀克彦所長による講演

ブラジル側の研究機関や大学からは多くの研究者の参加があり、大学からの参加者や一般参加者の興味をそそるインパクトの大きいテーマについて議論が行われました。議論したテーマは、科学政策、マット・グロッソ・ド・スウ州のテクノロジー、イノベーション、経済発展、環境保全と健康へのインパクト、パンタナールおよびセラード地域生息植物の種子、再利用できる燃料の生産のための廃棄物の使用、自然製品から得られた薬品、再植林における二酸化炭素マイナス排出のプロセス、細胞やバイオテクノロジー、人口知能開発など、大学からの参加者や一般参加者の興味そそるインパクトの大きいテーマについて議論が行われました。JICAブラジル事務所の芳賀克彦所長は持続可能な発展への貢献とブラジルにおけるJICAの活動について講演しました。

マットグロッソ・ド・スウ州カンポ・グランジ市にてこのイベントが実施された目的のひとつは、空路または陸路にて州内部を訪れることで、日本研究者がブラジル、同州のパンタナールの豊かな自然及びその多様性に触れてもらうことでした。この日本・ブラジルシンポジウムでは双方の目的を達成することができました。

SBPN事務局長 佐藤スナオ教授