フォローアップ「水銀廃棄物処理に係る国家計画策定プロジェクト」

2011年2月23日

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「医療サービスにおける水銀含有廃棄物の管理」に関する技術ガイド

元JICA研修員で、伯国環境省に所属するタニア・マリア・マスカレーニャス・ピント氏がコーディネーターを勤めるフォローアップ協力プロジェクト「水銀廃棄物処理に係る国家計画策定プロジェクト」は、ブラジリア国費留学生同窓会(ABRAEX)の協力を得て、2009年に開始し2010年に終了しました。

2009年度のフォローアップ協力にてブラジル国内における水銀汚染問題の現況を分析、解決するためのリファレンス資料として「ブラジルにおける水銀とその廃棄物を含む管理のプロフィール」がまとめられました。ブラジルにおける水銀汚染の現状を幅広く捉え、国際的な実態と照らし合わせて評価した資料が今回完成したことにより、水銀汚染問題の解決に向けた対策の策定が可能となった他、伯環境省気候変動環境品質部にて作成中の国家水銀廃棄物の管理計画のための方針となり、同計画の充実と方向付けに役立てられました。

同プロフィールにおいて、水銀量分析が標準化されているセクターにおける水銀廃棄状況にかかる技術的データの分析、評価が行われ、水銀量分析が標準化されていないセクターにおいては水銀廃棄データの更新及び水銀発出係数についての調査も提案されました。

また、このプロジェクトでは「医療サービスにおける水銀含有廃棄物」と題する資料がまとめられました。工業環境品質部は、この資料を用いて「医療サービスにおける水銀含有廃棄物の管理」に関する技術ガイドをまとめました。このガイドは、全国で医療や環境分野の業務に携わる者に対し、医療サービスの現場における水銀及び水銀含有廃棄物の管理技術や手法に触れる機会を与えるツールとして技術指導の土台になります。

今後5名の指導要員の採用が予定されており、それぞれがブラジルの各地域で12回の講習を行い、計60回の講習会が行われる他、全国セミナーを開催して医療及び環境分野の管理者に対してこのプロジェクトを周知します。

このフォローアップ協力の成果は、伯国内では医療サービスの現場における水銀含有廃棄物の適切な管理プロセスに貢献します。国際的には、ブラジルも参加している国連環境計画(UNEP)により発足した水銀に関する政府間交渉委員会の協議において、水銀及び水銀化合物の使用の制限、管理、廃絶の方針策定に役立てられます。

JICAブラジル事務所
中川マリーナ