持続可能な農法「アグロフォレストリー」の普及による環境保全+所得向上のおいしい連鎖 —草の根技術協力による支援を合意—

2011年11月21日

アグロフォレストリーとは、Agriculture(農業)とForestry(林業)を組み合わせた言葉で、JICAが移住を支援してきた日系移民の活躍、JICAの技術支援もあり、確立された、森をつくりながら農作する方法です。収穫期が異なるコショウやカカオなどの熱帯作物とマホガニーなどの樹木を混植することで、農業と森林の保護・再生の両方を可能になり、アマゾン地域の森林保全、住民の生計向上へ向けて大きく貢献しています。

その農法の確立、普及に向けてJICAは国立大学法人東京農工大学と連携し草の根技術協力「ブラジルアマゾンの農村所得向上と環境保全修復のための日系「遷移型アグロフォレストリー普及認証計画」」プロジェクトを開始します。

プロジェクトでは、東京農工大学を始めとしたアグロフォレストリー、農業開発の専門家が多数来伯し、栽培種の研究、栽培技術の移転等を行い、アグロフォレストリー農法の効率性を高め、農家の所得向上を目指していきます。また同時に生産作物の品質、農法を共同で管理、維持していく農家、組合による共同認証システムを導入していく計画です。

プロジェクトには、マーケティングの観点からも国内市場はもとより、日本他海外市場をターゲットにしたアグロフォレストリーによって生産された商品の認知度を高めることも計画されています。

既に今年は、アグロフォレストリーにより栽培されたカカオ豆を使った『アグロフォレストリーチョコレート』が、明治製菓株式会社から発売され、アグロフォレストリー農法による商品は日本でも認知されてきており、環境保全+所得向上+アグロフォレストリー作物の商品化といった好連鎖が続いております。

年間6000平方キロメートルが消失していると言われているアマゾンの森林を保全しながら持続的に農業を拡大していける本農法は既に、JICAの第三国研修(2006年度から実施中、対象国エクアドル、コロンビア、ペルー、ベネズエラ、ボリビア)を通じて汎アマゾン国に普及を開始しており、今後も本草の根技術協力の成果を活かし、アマゾン周辺国が共同で森林保全、持続的な開発を進めていけるようJICAは協力を行っていきます。

ブラジル事務所
三角協力・社会開発第二班長
小林千晃

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プロジェクト実施合意文書に署名するパラ州農務局長(左)とトメアス農業協同組合(CAMTA)組合長(右)

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JICA第三国研修「アグロフォレストリー」で来伯した研修員に対し技術指導を行い、技術を周辺国に普及していく。

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明治製菓から発売中のアグロフォレストリーチョコレート