第三国研修「アグロフォレストリーアマゾンモデル普及コース」実施

2012年4月12日

今年の2月27日から3月16日までの19日間、パラー州ベレーン、カスタニャール、トメアスにおいて、「アグロフォレストリーアマゾンモデル普及コース」が実施されました。実施機関は伯農牧研究公社東部アマゾン研究所(Embrapa Amazonia Oriental)。ボリビア、コロンビア、エクアドル、ペルー、ベネズエラからの13名の技術者に加え、ブラジル国内からも技術者が参加し、汎アマゾン各国におけるアグロフォレストリー(注)の普及・発展にむけた人材育成及び各国関係機関間ネットワークの構築・強化をテーマとした研修を実施しました。

研修は理論(アグロフォレストリーシステム、生物物理学、社会経済、技術移転手法、国際機関との連携)、実践(トメアス地域においてアグロフォレストリーシステムを実践する)、視察(アマゾン州ベレーン市及びトメアス、カスタニャールなど、現地農家視察、民間企業との連携等)、アクションプランの作成を主要なカリキュラムとして実施されました。

研修員はアマゾン地域に広がる多数の国々から参加しており、研修員自身の言葉によればブラジルの技術をそのまま転用できる国、ブラジルに比べて高地冷涼であり、その地域にあった農業に適応させる必要のある国などが存在していますが、収穫ごとの農業計画にとどまらずアマゾン森林資源を見据えた20年規模の計画についても議論されるなど、研修で取り扱われたテーマは参加国すべてに通ずるものであり、今回の研修に参加できてとてもよかったとの喜びの声があげられています。

本件は食料と環境という重大なグローバルテーマを取り扱った第三国研修であり、世界の食糧基地と期待されるブラジルやラ米諸国において、アマゾンの強みを生かした小中規模農家主体によるアグロフォレストリー農業の開発によって、大規模単作農業に対しても負けない収益性の確保が可能な生産活動の発展に貢献する取り組みです。

JICAブラジル事務所
業務第2班
駒澤 カズアキ

(注)アグロフォレストリー
アグロフォレストリーとは、Agriculture(農業)とForestry(林業)を組み合わせた言葉。ブラジル北部アマゾンの移住地で日系移住者が試行錯誤しながら確立した、”森林再生を考えた農法”です。商業的な植林と生物多様性の保持を可能にします。収穫期が異なるコショウやカカオ、パッションフルーツなどの熱帯作物とマホガニーなどの樹木を混植することで、森を伐採するのではなく育てながらの農業経営と森林の保護・再生の両方が可能になることで、アマゾン地域の森林保全、住民の生計向上へ向けても大きく貢献しています。