モザンビーク共和国ナカラ回廊農業投資促進に向けた官民合同ミッションの派遣について

2012年5月15日

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IIAM大豆試験場(ナンプラにて)

日本・ブラジル・モザンビーク三角協力によるアフリカ熱帯サバンナ農業開発協力(ProSAVANA-JBM)(注)は2011年5月より本格的な実施段階に入り、現在、技術協力プロジェクトや農業開発マスタープラン策定支援プロジェクトが開始されています。

本ミッションの派遣は、ProSAVANA-JBM の一環として実施されたもので、2011年4月にサンパウロで開催された「モザンビーク農業投資セミナー」における民間投資誘致に向けた対話を促進するとの3ヵ国間の合意に基づいています。調査日程は2012年4月16日から4月20日までで、日本、ブラジル、モザンビークの3ヵ国から官民合せて総勢約60名が参加しました。4日間で首都マプトでの農業省など関係機関からのプレゼン及び意見交換、モザンビーク北部ナカラ回廊地域のナンプラ州ナンプラ市周辺やニアッサ州リシンガ市周辺において、農業関連企業、農場、試験場(圃場を含む)、ナカラ港・空港等を2グループに分かれて視察しました。また、最終日には調査結果を首相に報告するなど、タイトなスケジュールの中、大変実りのある調査となりました。

リシンガ等のサイト視察を通じて、ルイス西森連邦下院議員を代表とするブラジル側参加者は一様にナカラ回廊の農業生産ポテンシャルの高さを実感した様子でした。同地域は地形、気候、土壌(テハロッシャ)などがセラード地帯と似ており、参加者からは北パラナとそっくりだとの声が上がるほどでした。さらに、試験圃場や中・大規模農場で栽培中の大豆や胡麻などの生育状況を視察して、大きな生産ポテンシャルに確信を持ったようでした。また、ブラジル側はさらに詳細な調査のための調査団派遣の検討を開始しています。

日本側参加者も同じくナカラ回廊の農業生産ポテンシャルの高さを実感できたようでした。また、特に民間企業は、マーケッティングへの参画を前提として、今後の生産量の確保とインフラ整備が参入の大きなポイントと見ており、それらの進捗に大きな期待を寄せています。

日本・ブラジル・モザンビークの3ヵ国が官民連携で総合的な農業開発を目指す本プログラムにおいて、本調査を通じて、3ヵ国の官民がナカラ回廊への農業投資の優位性や課題を共有したことは極めて重要な第一歩であったと思います。しかしながら、課題解決に向けては、官民の円滑な連携が不可欠であり、特に官側には民間ニーズに基づく開発のスピードが求められます。

また、同時にプログラムの推進には、日本として、受益国としてのモザンビーク及び三角協力のパートナーとしてのブラジルに対して、それぞれの実施能力の向上を支援していく必要があります。

本プログラムの進捗については、今後とも機会を見てお知らせしたいと思います。

2012年5月8日
JICAブラジル事務所長
室澤 智史

(注)本プログラムは、日本とブラジルによるセラード開発の経験を活用し、農業生産拡大のポテンシャルが高いモザンビーク熱帯サバンナ地域において、三角協力による農業開発を通じて小規模農家の貧困削減、国内食料問題の低減を図るとともに、国際市場を志向した中・大規模農業開発支援を行ない、食糧安全保障に貢献することを目的としています。