リオグランデドノルテ州小農支援を目指したバイオディーゼル燃料のための油糧作物の導入支援プロジェクト終了時評価実施

2012年12月25日

ブラジルというと、日本の皆様はリオにアマゾン、イグアスの滝、を連想されるようで、それは間違いではないのですが、ジャングルや瀑布、豪雨というものとあまり縁のない地域が東北内陸に存在しています。その名もカアチンガと呼ばれる半乾燥地帯で、「リオグランデドノルテ州小農支援を目指したバイオディーゼル燃料のための油糧作物の導入支援プロジェクト(以後本件プロジェクト)」も同地帯に含まれるリオグランジドノルテ州西部で実施中です。

同地域は、かつては綿花の栽培により栄えていましたが、国際価格の下落や害虫の被害等により綿花産業が衰退し、安定的な小農の現金獲得手段が失われてしまい、特に灌漑設備を持たない小農は雨季に自給用のとうもろこし等の栽培を行うのがやっとで、現金収入が不足且つ不安定な状況にあります。また、小農の多くは、ヤギや牛等の家畜を飼育し、乳や肉を自給用に充て、余剰分を販売していますが、乾季には飼料不足により家畜の生産性も下がるため、営農全体の改善を含む換金作物の導入が不可欠となっています。

通常でもこうした厳しい環境下での生活ですが、気候変動の影響か、2012年に至っては本件プロジェクト拠点含め30年に一度の大干ばつに見舞われ、政府による非常事態宣言まで出される状態となっています。

本件協力は2009年から実施され、小農を中心とした農協による油糧作物加工品及びバイオディーゼル燃料生産チェーンの確立に向けた努力、小農を対象とした油糧作物を含む多角的営農モデルの確立、農家及び組合を対象とした油糧作物及び油糧作物加工品の流通ルートの開拓、搾油事業等を実施するためのモデル組合の設立・運営等に向けて活動展開してきました。営農昆作モデルの策定や農協の設立など成果は見えてきたものの、今回終了時評価を行い、10月末から11月中旬までブラジル側実施機関や農民とも話し合いを重ねた結果、やはり水資源の確保と有効利用、つまり小規模灌漑の必要性が浮き彫りになってきました。また、カアチンガといえど砂漠ではなく、年間雨量はサバンナに近いものがある。問題は農業には向かない不定期的な降雨等にあるので、いかに対処するかが重要であることもわかってきました。

本件は乾燥に強い作物(たとえばゴマ)の多角的な活用や、バイオ燃料チェーンの実証に向けたヒマワリ(これも飼料や養蜂に多角的利用できる)の生産、そしてこれを支える農民組織の強化等を推進しています。

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プロジェクトチームと営農MIX