草の根技術協力 2014年度終了予定案件に関する活動報告

2015年3月19日

JICAブラジル事務所では、草の根技術協力事業を通じて、国際協力に関心のあるNGO団体や自治体への支援を行っております。これから紹介する3つの案件は、2014年度でプロジェクトが終了する予定ですが、それぞれ課題を乗り越え、ブラジルの地域社会へ大きな成果をもたらしました。

災害に対する予防、警戒能力向上

新潟県見附市およびサンパウロ州マイリンキ市役所により実施され、マイリンキ市における防災担当職員の人材育成、防災体制の向上に取り組んできました。
日本での研修も2回行われ、見附市の避難訓練にマイリンキ市防災関係者が実際に参加し、避難所の設置に関する市の役割や日頃から市民を巻き込んだ避難訓練の意義について学びました。マイリンキ市ではその後防災訓練の実現に取り組んでいます。
見附市とマイリンキ市は姉妹都市として、40年にわたる交流を有しておりますが、JICA草の根事業をきっかけに、両都市間の絆が更に深まり、今後も防災分野での交流が続いていきます。

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見附市防災訓練参加

サンパウロ州における出稼ぎ帰国者およびその子弟支援のための心理専門職等による支援体制の構築

2008年の世界経済の不況後、ブラジルへ帰国された方々や児童の中には、帰国後に、新たな環境にうまく適応できず、社会的に孤立しまっているケースが報告されるようになりました。この様な中、多文化共生推進協議会(注)とサンパウロ州立大学(UNESP)は、心理的な支援の強化に向けてサポートリソースのネットワーク構築に取り組んできました。
本事業ではカウンセラーのスキルアップを目的とした本邦研修やカウンセリングマニュアルの作成が行われました。また、カウンセリングの事例や成果が両国間で共有され、支援体制の強化にも繋がっています。
日伯友好関係120年目の節目を迎える中、10万人を超える出稼ぎ帰国者の方々がそれぞれの立場で活躍されることは、両国の文化や伝統に対する理解が促進され、相互理解が高まることが期待されます。

(注)多文化共生推進協議会とは群馬県・長野県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県・滋賀県および名古屋市の7県1市で構成する団体。

リオデジャネイロ市の貧困地域に暮らす子どもたちへの教育支援事業

ブラジルでは経済面での発展が進む一方で、社会から疎外されてしまっている貧困地域の人々の社会参画が、引き続き深刻な問題となっています。こうした背景を下に、埼玉県立総合教育センターはラ・ファビアーノ・デ・クリスト協会(LFC)と共に、貧困地域に暮らす子どもたちを支援している社会教育活動施設マインマロカスにて、子どもたちの表現力を高めることを目指した活動を行ってきました。
子どもたちは、コンピューターの活用、紙人形劇や折り紙の創作活動を行う中で、円滑なコミュニケーション能力を培っていき、また学習発表会を企画・運営することで、集団活動の基礎となる社会性を身に着けていきました。更に日本の学校との共同作業によりTOMODACHI KARUTAを作製し、これまで接触する機会が無かった、異文化への理解も深めることが出来ました。
マインマロカスでの成果を他の施設へと展開すべく、マインマロカスを含む3ヵ所の施設を普及拠点とし、各社会教育活動施設における教育内容の充実に引き続き取り組んでいくことが計画されています。

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TOMODACHI KARUTA