北岡理事長によるフジタ・ニノミヤチェア特別講義の実施

2019年12月6日

2019年11月4日、JICAブラジル事務所はサンパウロ大学(UPS)法学部講堂にて、北岡理事長によるフジタ・ニノミヤチェア特別講義「日本の近代化と日伯関係」を開催しました。

本講義は、本年よりJICAとUSPが共同で実施している「フジタ・ニノミヤチェア(日本開発研究プログラム)」の創設記念として一般公開にて実施し、当日は500名超が聴講しました。日本側からは山田大使、野口総領事、チェア創設に協力頂いたMUFGバンク(ブラジル)頭取、ブラジル三井物産業務部長らが、ブラジル側からはUSP学長、法学部長、故フジタ大使夫人、二宮教授らが参加しました。

北岡理事長からの講義では、まず、平成から令和への御代替わり、故緒方貞子JICA元理事長の功績、前回2017年のブラジル訪問(サンパウロ、トメアスー移住地等)、長年の日伯の国際協力、アマゾン日本人移民90周年、故フジタ氏および二宮氏との出会い、チェアの構想に至った経緯等を振り返りました。

続いて、講義のメインテーマである「日本の近代化と日伯関係」をもとに、明治維新による大革命(自由主義革命、民主化革命、能力主義革命)を紹介し、将来を担うブラジルの学生をはじめとする若い世代に対し、日本に留学し、これら日本の近代化を勉強することで日本の成功と失敗を学び、母国の発展に役立てて頂きたい、と呼び掛けました。また、世界最大の日系社会が存在し、民主主義の普遍的価値を日本と共有し、環境保全や生物多様性の分野などでも地球規模課題にコミットするブラジルは、日本にとって引き続き重要なパートナーであり、今後より学術分野での人材交流を活発化させて友好関係を深化させることが必要であり、そうした関係の深化を促す重要な方策の一つとして、本チェアを推進していると述べました。

講義後は、北岡理事長との個別の挨拶、記念撮影の列が続き、現在チェアの正規講義を受講している法学部生との懇談も行われました。

今回の北岡理事長特別講義をはじめ、フジタ・ニノミヤチェアでは、USP法学部に限らず他学部及び他大学の学生にも参加頂ける短期講義や特別講義を拡充していきたいと思いますので、引き続き皆様のご参加、ご支援をお待ちしております。

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フジタ・ニノミヤチェア北岡理事長特別講義

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会場正面中央からの講義風景

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500名以上参集した聴講者

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左から、北岡理事長、故フジタ大使夫人、二宮教授