所長あいさつ

このたびJICA中華人民共和国事務所長に着任しました中里太治(なかざとたいじ)と申します。

1979年の大平首相の中国訪問により始まった中国に対するODAは、中国の改革・開放政策の維持・促進に貢献すると同時に、日中関係を下支えする強固な基盤を形成してきました。経済インフラ整備支援等を通じて中国経済が安定的に発展してきたことは、アジア太平洋地域の安定にも貢献し、ひいては日本企業の中国における投資環境の改善や日中の民間経済関係の進展にも大きく寄与しました。

他方、経済・技術も含め、様々な面で大きく変化を遂げた中国に対するODAによる開発支援は、既に一定の役割を果たし、その大部分を占めていた円借款及び一般無償資金協力は新規供与を既に終了しています。そのような状況の下、JICAは、現在、政府方針に基づいて、両国が直面する共通の課題であり、日本国民の生活に直接影響する越境公害、感染症、食品の安全等協力の必要性が真に認められる分野、日本企業の円滑な活動及び法の支配に基づいた健全なガバナンスの確立を念頭においた法制度分野での協力に対象を絞って協力を実施しています。これらの分野以外では、日中の新たな協力のあり方として、原則、中国側費用負担による技術協力プロジェクトの導入を進めています。

具体例をあげますと、大気汚染対策として、特に健康影響が懸念されるPM2.5の原因物質を削減するために、日本の経験を踏まえ、技術面、政策・制度面の検討や、実践的な抑制技術・手法の普及を内容とする協力が行われています。

JICAは、これまで築いてきた日中双方の関係機関や人々との関係を大切にしながら、これらの分野における日中間の協力に引き続き尽力してまいります。

みなさまのご理解、ご支援をよろしくおねがいいたします。