【3月号】「国際協力レポーターとして、ODAを体感しました。」

【写真】横江隆弘さん 愛知県津島市出身・愛知県名古屋市在住愛知県心身障害者コロニー春日台職業訓練校
横江隆弘さん 愛知県津島市出身・愛知県名古屋市在住

■写真:横江隆弘さん
(ガーナの子供たちと。人懐っこい笑顔でこちらも表情が緩みます。)

今回は、国際協力レポーターとしてODAの現場を視察してこられた、横江隆弘さんにお話を伺います。
(聞き手:JICA中部 連携推進課)

はじめに、自己紹介をお願いします。

現在は、16歳から20歳までの知的障害を持つ若者が、就労を目指して学ぶ全寮制の職業訓練校で働いています。2010年から13年までは、愛知県上海事務所で駐在員として、県内中小企業の海外活動のサポートをしていたこともあり、海外の国々の状況や生活にはいつも非常に興味を持っています。

国際協力に関心を持ったきっかけ、国際協力レポーターに応募された動機を教えてください。

訪問した学校。イスラム系の公立の幼稚園から中学校までが併設されている学校施設。

特別に技術を身に付けているわけではないし、国際協力・国際関係に深い知見があるわけでもないのですが、学生時代から青年海外協力隊は、何度も耳にして気にはなっていました。最近、シニア海外ボランティアという制度もあるということを知り、もしかしたら自分も参加できるのかなという発想から調べ始めていた時に、国際協力レポーターの募集のチラシを見つけ、ODAや協力隊の活動をこの目で見ることができるならと応募しました。

ガーナでの印象に残った視察の様子や感じたことがあれば教えてください。

医療研究施設や発電所の建設、稲作普及や中小企業の効率性を高めるための技術支援、そして青年海外協力隊が活動する小学校など6ケ所のODA現場を訪問させていただきました。どの現場でも日本人のレベルの高い技術と、きめ細やかな指導や気配りには驚かされました。
なかでも、2016年9月からセントラル州エクムフィ郡で、学校に保健室をつくる目的で活動されている青年海外協力隊の方が印象に残っています。
ガーナでは学校保健の充実を図るプログラムが始まって12年経ちますが、あまり定着していません。

感染症予防のためには、流水での手洗いが大切。水道がなく、井戸なので、ここで手洗いを学びます。

保健担当の先生は、ある日突然、知識もノウハウもないまま担当になったり、保健室開設のためのお金も、場所も、モノも何もない状態です。
そこでまず最初に、学校保健の活動を理解してもらうために、ガーナの人との人間関係を構築することから始め、1年かかってやっと学校に「救急箱」ができました。ほとんど何も入っていません。協力隊の方は、「あえて救急箱を一杯に満たすようなことはしません。それは、彼らが(ガーナ人)、自分たちで必要だと気付いたものを入れていかないと続かないから。」と話してくれました。

1年かかってできた救急箱。利用の仕方は、まだまだこれから考えます。

解決し難い問題が少なくないですが、誰かがそれに気づき、繋げていくことが一番大切なことだと思います。そんな日々の積み重ねの大切さを協力隊の方の努力と子供たちのキラキラした目から学びました。
ODAに関心のある方も、ODAに疑問を持っておられる方も、興味を持っていただき、ぜひできることなら現場を体感してみてください。帰国報告会で直接隊員のお話を伺うのも刺激になると思います。