日本での経験を母国ミャンマーの発展へ -長期研修員へのインタビュー(ミャンマー編)-

【写真】Aye Myint MohさんJICA・元長期研修員(AUN/SEED-Net)
Aye Myint Mohさん

自己紹介をお願いします。

私の名前はエイ ミン モー(Aye Myint Moh)です。ミャンマー中央部を流れるエーヤワディー川近くに位置する、ハインサダという町の出身です。2015年10月に豊橋技術科学大学大学院機械工学科に入学し、2018年9月に博士号を取得しました。

なぜ日本への留学を決めたのですか?

3年間頑張りました

私は2010年にミャンマーのイースト・ヤンゴン大で学士を、2012年に修士号、そして2013年には修士号 (研究中心の学位)を取得しました。2014年から2015年にかけてヤンゴン大学物理学科博士予備課程に在籍していたのですが、そこで研究を進める一方、デモンストレーターとしても勤務していました。私は自分の研究分野や先端科学分野に関する高度技術を学びたいと常に思っていました。そんな時JICAのプロジェクトの一つであるAUN / SEED-Netを知ったのです。日本の教育システムは高水準であり、世界で最も革新的な国の一つであることはミャンマーでもよく知られていました。そして、豊橋技術科学大学の研究施設や設備は、高度技術を学ぶにあたり最も適していると確信し、留学を決めたのです。
教育の面以外では、日本には豊かな文化遺産が多くあり、世界で最も安全な国の一つでも知られています。そして日本人は丁寧で礼儀正しいことで有名なので、是非そのような日本で学びたいと思い、日本への留学を決めました。

豊橋技術科学大学で学んだことを教えてください。

恩師である伊﨑先生と共に

豊橋技術科学大学では伊﨑昌伸教授の指導のもと、非常に多くのことを学びました。
私は、加熱蒸着した有機半導体層の成長と特性に関する研究を行ったのですが、まずはその研究目標達成に必要な実験装置や機械の操作方法、そして具体的な実験方法やデータ収集方法を習得しました。
伊﨑教授は、研究内容の指導だけでなく、研究の進め方や学術論文誌に投稿するための論文執筆方法についても熱心に指導して下さいました。いずれも研究者として必要となるスキルです。そのご指導のおかげで、3誌の学術誌に論文を掲載することができました。また、日本とフランスにおける国際学会で研究成果を発表する機会を得ることができたことも、忘れがたい経験です。

日本での印象的な出来事は何ですか?

3年の滞在期間中、私を家族のようにサポートしてくれたJICAの皆さん、そして恩師である伊﨑教授に心から感謝しています。
印象的な出来事といえば、やはり研究室での日々です。来日後1年くらいは日本語が分からないために、日本人とコミュニケーションを取ることが難しかったのですが、同じ研究室の皆さんや他の留学生にサポートしていただき、乗り越えることができました。
同じ研究室の皆さんはとても親切で、常に私の研究支援をしてくれました。フレンドリーで明るい仲間に恵まれ、とても充実した研究生活を送ることができました。

今のお仕事内容を教えてください。

研究室にて

2018年10月から、ヤンゴン大学物理学部でデモンストレーターとして勤務しています。
主に、一般物理学、数理物理学、物性物理学、電子工学などの分野において、学部生及び大学院生を対象に講義や実験研究を行っており、大学院生の研究活動を共同管理する役割も担っています。2018年12月ヤンゴン大学で開催された「International Conference on Recent Innovations in Nanoscience and Technology 2018」では、事務局担当として運営業務を行いました。また、他の国際機関と共同研究を進めるために、国際学会に出席することも役割の一つです。

最後に、エイさんの将来の夢や目標は何ですか?

JICA中部の閉講式

ヤンゴン大学は現在大きな発展段階にあり、新しい学部やCOE(人材および産業の創出・育成の中核となる研究拠点)を開設しています。高等教育機関は将来のリーダーや弁護士、若手研究者、科学者を生み出す重要な場所であるので、私は教員としての責任を果たしたいと思っています。具体的には、学生の研究の質を向上するために実習指導方法を改善したいですね。
それに加えて、今日、ミャンマーでは平和と発展のために、国を挙げて教育や健康等あらゆる分野の改善に努めています。私自身も、教育制度にはまだまだ改善の余地があると考えているので、日本で得た知識や経験、国際教育システムなどを若い世代に共有し、ミャンマーの教育分野発展に貢献していきたいと思っています。