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夫婦二人三脚!?現役隊員の妻と力を合わせて、エコツーリズム動画を作成!!「活動を通して感じた自然の大切さと、守りたいと思う気持ちを活かしていきたい」

【画像】櫻井 靖久さん

青年海外協力隊OB:H19年度4次隊 エルサルバドル/自動車整備
櫻井 靖久さん

エルサルバドルでは自動車整備隊員として活躍、現在は静岡県藤枝市にある大久保グラススキー場・キャンプ場で山岳地域活性化人員として活動中。 
帰国後も夫婦力を合わせて途上国支援に奮闘する櫻井さんにお話伺います。
(聞き手:静岡県国際協力推進員 鈴木知恵)

青年海外協力隊に参加しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

毎日同じことの繰り返しの生活に物足りなさを感じていた私は、『何かしたい』と思うだけで、いつも行動に移せずにいました。そんなある日、電車の中のJICAボランティアの吊り広告を見つけ、海外という異なる環境で、自分の経験を活かすことができる場があることを知りました。
「これは面白そうだ。」と、当時の彼女(現在:妻)の後押しもあり、協力隊に応募しました。
正直、応募した段階では受かるとは思っていなかったのですが、合格通知を手にしてからは、やるからにはとことんやってこよう!と強い意欲が湧きました。
いつも何気なく素通りしている吊り広告。たった1つの広告がきっかけで、自分の人生が大きく変わることになりました。

任国のエルサルバトルではどのような活動をされていたのですか?

国立高校の自動車科に配属され、生徒主体の自動車整備工場を開設し運営、技術指導をしてきました。
その他、日本語のクラスを自主講座として1年間行ったり、JICA関係者を集め協力隊中心のサッカーチームを発足させ初代キャプテンを務めたりと、日本人とエルサルバドル人の友好を深める為に休日は全国を飛び回って試合をしていました。(サッカーは素人に近かったですが…)
着任当初は苦労の連続で、何といっても一番自分を悩ませたのが語学力の低さでした。エルサルバドルの人々が言っていることが理解できないことが多く、とりあえず笑ってごまかす、そしていつも返事はSi(はい)。わからないことがとても悔しかったです。なので、いつもポケットには紙切れとボールペンを入れ、その場でわからない単語はメモし、すぐ調べました。家に帰ってもう一度単語帳へコピー。毎日この繰り返しでした。しかし、救われたのは優しい同僚、生徒達がいたこと。わからないことはみんな親切に教えてくれました。そんな彼らに本当に支えられ2年間やってこれたと思っています。終わってみれば、協力隊に参加できてとても良かったと思っています。

日本の職場との違いにご苦労もあったのでしょうか。

まず、現地の職場に来て思ったこと。あまりにも汚い実習室、倉庫、工場。そして時々物が無くなってしまう現状、作業効率の悪さ。これらは全て「整理整頓」ができていないことが原因だと思いました。「これなら語学が不得意な自分でもできる」と思い、空いている時間を使って整頓していきました。その結果、物が無くなりにくくなり、散乱していた倉庫は事務所兼倉庫へと変わりました。活動2年目には、以前より沢山の生徒からリクエストがあった日本語クラスを自主講座として1年間実施しました。それと同時に、一般客向け自動車整備工場の設立にも動き出しました。「自分の得意な事は学校の先生じゃなく、現場だ。」と以前から考えていました。「自分の力を発揮できる場がなければ作ればいい。」と思い、同僚に伝えると、彼もちょうど工場設立について考えていたところでした。

工場を作ったんですか!?大変だったでしょう?

はい。しかし、工場を設立したかった理由はそれだけではありません。私が考える彼らに足りないもの、それは、「整理整頓」、「時間に対する考え方」、「責任感」、「考える力」。実際、お客様の車を整備してお金をもらうこと、そのための準備、全てを考えるとこの4つは必要不可欠です。工場設立を通じて、これらを生徒に学んでもらえるのではないかと思ったのです。生徒たちにはこの4つを常に意識するように仕事をしてもらい、1年後には他の生徒とは比較にならないほど、立派に成長した姿を見ることができました。そして彼らは、最後に私にこう言いました。「本当にありがとう。」シンプルかつ実に心に響く一言でした。 

櫻井さんは帰国してから何をされていましたか?

自分が経験した事を少しでも沢山の人に伝えたいと思い、先日、JICA共催の高校生国際理解教育セミナー合宿2泊3日に講師として参加しました。国際協力に興味を持っている高校生約100人に体験談を語ったところ、「今まで寄附をして自己満足してきたけれど、そうではなく、実際に自分の目で現地を見て、協力したいと思うようになりました。将来、櫻井さんのようにJICAボランティアに参加したいです。」という感想を頂くことができました。その他JICAの募集説明会に協力したりもしました。こうやって帰国後も国際協力の一環として活躍の場があることを本当に嬉しく思っています。2年間のエルサルバドルの経験を活かし、今後も継続して国際協力に携わりたいと考えています。

そんな中、現在、ドミニカ共和国で協力隊員として活動している妻を訪問することになりました。日本に慣れてきた頃だったので、ドミニカ共和国人の明るさに、再びパワーをもらった感じがしました。しかし、ドミニカの抱える問題や、妻の同僚たちの不安定な暮らしを目の当たりにし、エルサルバドルでの自分の経験を活かして、何か貢献できないだろうかと思いました。

櫻井さんの奥様は現役の隊員なんですね!?     

はい。ドミニカ共和国で村落開発普及員としてNGOに勤務し、仕事は電気も水もない山間部の小さな村のエコツーリズムプロジェクトに関わる活動をしています。とても綺麗な山や川を使って観光システムを作り上げ、村人の仕事、収入源の確保が大きな目的です。

私がドミニカ共和国を訪れた時、彼女が行っていたツアーガイド育成講座が終わり、宿泊施設(コテージ)もほぼ完成に近づき、これからプロモーションを行っていく事を知り、ピンときました。その頃、ちょうど動画製作にはまっていた私は、彼女に「ツアーのプロモーション動画を使って宣伝したり、Youtubeにアップしたりしてみないか?」と提案してみました。もちろん彼女は2つ返事。
ツアーガイドを含め、このプロジェクトの関係者はとてもやる気がありました。でも、収入源が不安定で、生計が立てられないことも少なくありません。わたしは、妻の為だけではなく、少しでも彼らの力にもなりたいと思い、彼女と一緒に動画作りをしました。
実際、自分が帰国する前に完成したビデオをツアーガイド達に見せる事が出来ず残念でしたが、後日動画を見せて、好評だったという事を聞き製作して良かったと思いました。と同時に、これを少しでも役立ててツアー客を集め、近い将来彼らが立派なツアーガイドになってくれる事が今後の楽しみの一つになりました。

出来た動画は下段リンク先をご覧ください。 

帰国後はどうされているんですか?

エルサルバドルやドミニカ共和国での経験によって、自然が前よりも好きになりました。最近の子供達は昔みたいに、山や、川で遊んだりする事が少なくなってきていると思います。私が活動していたような所は緑が沢山ありました。日本でも沢山の自然の中で遊べる場所がいつまでもあって欲しいと、以前よりも強く感じるようになりました。そのような事もあり、気付いたら今は静岡県藤枝市の山間部にある、「大久保グラススキー場・キャンプ場http://www.o-kubo.info/」で働いていました。隊員前はこのような仕事に就きたいとは思っていませんでした。しかし、今はこのような場所を守っていきたいし、もっとみんなに知ってもらい、自然を体で感じてほしいです。特に今の子供達にはこのような所で遊んでもらいたいですね。

それでは最後に一言お願いします。

協力隊を通じて外から見た日本、中から見た日本の違いを感じる事ができた事は、何よりもよかったと思いました。その経験があるから今があるし、感じる事、伝える事、出来る事があると思います。
今は、瀬戸谷地域にある「大久保グラススキー場・キャンプ場」を沢山の人に知ってもらいたいと思っています。山岳地域活性化をめざし、モデル地域となるよう自分が出来ることを日々努力し工夫するだけです。
そして、途上国の人々の為、自分の為に、沢山の人がJICAの活動を知って飛び立っていって欲しいと思います。

2010年10月に開催された静岡市国際交流フェスティバル企画の櫻井さんの講演会でも、スカイプを利用して現地にいる奥様にインタビューしたそうですね。講演会は大盛況だったと伺っております。今後、奥様が帰国されましたら、引き続き地元静岡で、二人三脚での地域貢献(学校や地域での講演など)をご期待しています。どうもありがとうございました。

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