「新潟から愛知の“地球ひろば”へ、私と市民参加協力活動」

【画像】猪熊陽子さん

JICA中部 市民参加協力調整員
猪熊陽子さん

今回は、なごや地球ひろばで市民参加協力調整員として活動されている猪熊陽子さんにお話しを伺います。(聞き手:市民参加協力課鍋島光博)

市民参加協力調整員の仕事を選ばれたきっかけは何だったのでしょう?

ドミニカ共和国で青年海外協力隊としての活動後、地元の新潟県でJICAの国際協力推進員として2年間活動しました。市民の皆さんに途上国の現状を知っていただき、さらに国際協力に参加していただくことを目的に、自分の体験談をお話したり、イベントを企画したりする国際協力推進員の活動は私にとって新鮮で充実したものでした。その後、ボランティア調整員としてエルサルバドルで2年間活動しましたが、帰国後また市民参加協力事業に関わりたいなと思っていたところ、縁あって現在のお仕事に就くことになりました。ちなみに新潟県国際協力推進員当時の勤務先は長岡市国際交流センターという、「地球広場」の通称で呼ばれている所で、JICA地球ひろばの一つのモデルとなったセンターです。それなので、今自分が今度は名古屋の“地球ひろば”で活動していることに不思議な縁を感じています。

市民参加協力調整員のお仕事について簡単にご紹介頂けますか?

開発教育(国際理解教育)の担当として、出前講座(*1)や研修員の学校派遣事業(*2)などのアレンジ、また、なごや地球ひろばの訪問プログラム(*3)で来館される方々に対し、地球案内人としてJICAの事業について説明したり、自身の体験談をお話ししたりしています。

お仕事をされていて難しいと感じたこと、嬉しかった事について教えて頂けますか。

なごや地球ひろばを訪問してくれた方々が、ひろばを訪問して知ったことを家に帰って子どもにも話してあげたいと言ってくれたり、子どもたちから将来自分も協力隊に参加したいという言葉を聞いたりすると、国際協力の輪が少しずつ広がっているような気がして嬉しくなります。一方で、難しいイメージのある国際協力について分かりやすく、かつ興味や関心を引き出すように話をすることの難しさを日々感じています。

猪熊さんは訪問プログラムなどでご自身のボランティア体験談を披露されていらっしゃいますが、ボランティア時代の思い出深いお話がありますか?

隊員時代は職場まで片道40分位かけて歩いて通っていたのですが、そのおかげで顔見知りが増えて、町での生活が何かとやりやすくなりました。毎朝決まって私が通るのを待っていてくれる通り道沿いの事務所のおじさん、公園の掃除係のおじさん、バイクタクシーのおにいさんたち、帰りに立ち寄るとビールをごちそうしてくれる商店の店主、そのレジの傍に座って一緒にビールを飲むおばさん、などなど。町の人たちと仲良くなり、自分もその一員として暮らせていることがとても嬉しかったです。

ドミニカ人のご主人とは派遣国で出会われたと聞きましたが、国際結婚の難しさを感じられることはありますか?

考え方の違いで衝突した時、それが文化の違いに起因するものの場合、自分の主張を伝える際に日本人ならある程度分かってもらえるものも一からすべて説明しないといけない時などに難しさを感じます。毎日の生活の中でお互い異文化理解を実践している感じです(笑)

猪熊さんから見た、JICA中部もしくはなごや地球ひろばのお勧めや紹介したいポイントについてお聞かせ下さい。

お勧めポイントはたくさんありますが、「カフェ クロスロード」のランチ(大盛り無料!フェアトレードコーヒー、紅茶が飲み放題!)や、フェアトレードショップ「フェアビーンズ」のチョコレートは特にお勧めです!また、2月末まで世界格差をテーマとした企画展示が行われており、世界各国の紙幣や100円で買える各国の品物展示なども見どころです。そして、JICA中部に滞在中の海外からの研修員と出会えるのも大きな魅力です。

これからボランティアに参加される、あるいは赴任を控えたボランティア隊員の方へメッセージがあれば教えてください。

ボランティアの経験を通して、様々な価値観があり、世界は多様であることが身をもって実感できると思います。謙虚な気持ちで、世界に暮らす同じ人間として、対等な立場で自分の出来る協力活動をしていただけると良いのかなと思います。ボランティアの経験から得られるものはとても多いので、興味はあるけど迷っている方にも、勇気を出して一歩を踏み出してほしいなと思います。

ありがとうございました。 今後もご活躍を楽しみにしています。

(*1)出前講座・・・JICAボランティアなどの国際協力経験者を講師として学校等に派遣し、国際協力について体験に基づいたお話をするプログラム。
(*2)研修員の学校派遣事業・・・JICAが受け入れている途上国からの技術研修員を学校に派遣し、子どもたちが国際交流・国際協力について体験する機会を提供するプログラム。
(*3)訪問プログラム・・・なごや地球ひろばを訪問し、展示見学や国際協力経験のある案内人の体験談を聞くことなどを通して、世界の現状や課題について学ぶプログラム。

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ドミニカ共和国の子どもたち

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ドミニカ共和国の日系ご家族

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ドミニカ共和国の美しい海岸

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協力隊ではPC講習会を実施

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日本も協力しているエルサルバドルの藍染製品