「生きやすい社会」を目指して

【写真】松岡 真理恵(まつおか まりえ)さん(公財)浜松国際交流協会HICE 多文化共生コーディネーター
松岡 真理恵(まつおか まりえ)さん

今回は、JICA浜松デスクの配置先でもある(公財)浜松国際交流協会(HICE)の浜松市多文化共生センターで、コーディネーターとしてご活躍されている松岡真理恵さんにお話を伺います。
(聞き手:JICA浜松デスク 上田記子)

はじめに、現在のお仕事内容について教えていただけますか。

国際理解教育ワークショップにて

外国人と共に自治会のお祭りに参加

浜松市多文化共生センターでは外国人向け相談業務、ソーシャルワーク研修といった多岐にわたる業務を展開しており、私は事業全体の統括などを行っています。学校や公民館で行われる国際理解教育授業への講師派遣コーディネートはもちろん、ときには自身で講師も務めます。また外国人の多く住む地域の自治会に出向き、住民の方と共に回覧の翻訳や地域イベントのプログラム作りをし、外国人も共に街づくりに参加できるようお手伝いをしています。HICEにはブラジル、ペルー、フィリピン、中国人の相談員がおり、離婚やビザ問題の相談もしばしば。外国人相談員からの相談を受け、入国管理局などの行政機関に問い合わせ、解決への手助けを行っています。
大きなイベントとしては、毎年JICA中部さん達と共に「はままつグローバルフェア」を開催。「子どものころ、誰もが一度は行ったことのあるイベント」を目指して、国際理解教育が地域に根付くことを目指しています。

国際協力の世界に入られたきっかけを教えてください。

小学校で行われた国際理解教育講座

高校生のころ、アフリカで飢饉が起こり「将来は途上国社会に役立つことをしたい」と国際協力に興味を抱き青年海外協力隊への応募も考えていました。しかし大学時代にバングラデシュから出稼ぎに来ている男性と出会ったことがきっかけで、国内における問題にも直面。オーバーステイになってしまい、日本でなかなか思うように行かない在住外国人の生活を目の当たりにしたことから、日本社会の中にいる外国人の方と日本人との関わり方について関心を持つようになりました。その後、彼の家族を訪ねて友人とバングラデシュへ旅をし「一外国人としてその国を支援するのではなく、自分が一番活躍できるのは、日本。同じ地球の一員として、世界と繋がり関わっている日本社会を日本人として変えていくことこそが、自分のやるべきことなのでは」と実感。その気持ちが原動力となり、在住外国人の方の課題と向き合う仕事を選びました。

お仕事にやりがいを感じるのはどんな瞬間ですか。

様々な方と出会い、そしてその方たちと関わりをもつことが一番のやりがいです。特に相談業務ではその方の人生が良くなる方向へ手助けができることが喜びとなります。浜松は日本の中でもブラジル人が多く、多文化共生については国内でもリードしています。そういう場所でコーディネーターとしてこの仕事をできることは光栄です。多文化共生とは日本人と外国人とのことだけではなくて、人それぞれの違いを認めること。外国人の方たちだけの問題ではなく、全ての人が個性をもった個人として生きやすい社会にする、これが多文化共生の本来の意味だと思ってます。

最後に将来の夢を教えてください。

休日は友人たちとお米作りをしていますが、こういう活動も多文化共生に繋がっていると思っています。将来はコミュニティーカフェを開き、取れたばかりの農産物を売ったり、日本語教室を開いたりと日本人も外国人も誰でも交流できるような場を作ること、これが私の夢です。

日々忙しくお仕事されているだけでなく、子育て真っ最中の松岡さん。ご家族の理解や応援、協力があるからこそ仕事に力を注げると、ご家族への感謝の気持ちについてもお話しくださいました。これからもその素敵な笑顔で浜松を元気づけてください。どうもありがとうございました。