NGO経験を生かしてNGOのサポートを

【写真】井坂泰成(いさか やすしげ)さん 兵庫県神戸市出身・愛知県名古屋市在住JICA中部 市民参加協力調整員
井坂泰成(いさか やすしげ)さん 兵庫県神戸市出身・愛知県名古屋市在住

今回はJICA中部で、市民参加協力調整員として草の根技術協力を担当している井坂泰成さんにお話を伺います。
(聞き手:市民参加協力課 藤田清美)

現在担当している業務について教えてください。

現地スタッフと世界結核デーの行進
(ザンビア/NGO勤務当時)

NGOなど市民による国際協力活動をJICAが支援する「草の根技術協力事業」を担当しています。主にフィリピンのプロジェクトを担当し、団体からの報告や相談に対応しながら、進捗状況を管理しています。先日は現地を訪れて4つのプロジェクトのモニタリング、評価を行いました。海、山、スラム街といろんなところを歩き、植林やストリートチルドレンのパン作りなどの活動を視察しながら、各団体の駐在スタッフと事業の進め方について協議を行いました。

現在のお仕事を選んだきっけかは何だったのでしょう?

以前はNGOに勤務し、アフガニスタンでの戦争孤児支援事業や、ザンビアでの地域結核対策事業などに従事していました。ザンビアでは草の根技術協力事業を実施する側でした。ザンビアからの帰国後、国内で大学院に通いつつ国際協力に携わる仕事をと考えていたところ、ちょうどこの募集がありました。NGOの事業運営について自分なりに思うところがあったので、今度は言わば逆の立場になることで自らの経験を事業の質の向上に生かせればと思いました。

経験が役立つ場面はありましたか?

保健ボランティアの活動のモニタリング
(ザンビア/NGO勤務当時)

「事業内容について突っ込んだ話ができるので嬉しい」と、ある団体の方から言われました。例えば、プロジェクトマネージャーが活動上悩んでいる点について、何でも団体が直接やろうとするのではなく、現地の人たちに問いかけながら動いてもらうアプローチを助言しました。その方が援助効果も持続的です。自分もかつては何でも直接解決しようとして勝手に悩んでいたのですが、住民自身に考えてもらうよう促した結果住民自身が解決策を提案し、行動に移したという経験がありました。

国際協力の世界に入ったきっかけは?

もともとはテレビ局で海外紀行番組などのディレクターをしていました。それなりに楽しく、やりがいもあったのですが、途上国を取材するうち、貧困に陥っている人たちや苦境にある子供たちのために何かしたいと思うようになりました。「9・11」後、取材で訪れたアフガニスタンで戦争孤児のために活動しているNGOのスタッフと知り合い、活動を見聞きするうち「伝える」ことから「直接働きかける」ことへ関心が移った次第です。

業務の中で挑戦したいことはありますか?

養成した保健ボランティアに日本のリサイクル自転車を寄贈した様子
(ザンビア/NGO勤務当時)

NGOの事業運営能力の向上に貢献できるよう、研修や、NGO同士、JICAとNGOの学びあいの場を作っていければと考えています。自分もそうでしたが、特に現場で活動している人たちは常にいろんな問題に悩みながら事業を進めているものの「どうしたらいいか」という知恵が必ずしも共有されておらず、孤軍奮闘していることが多いように思います。細かいことから大きなことまで、様々な経験を持ち寄ることで学び合い、NGO、及び草の根事業の質を向上していきたいと思っています。

ありがとうございました、これからも今までの経験を活かして頑張ってください。