国際緊急援助隊チームの隊員として活動できたことを誇りに思う

【写真】杉山 清美(すぎやま きよみ)さん 愛知県名古屋市出身・在住大野医院 看護師
杉山 清美(すぎやま きよみ)さん 愛知県名古屋市出身・在住

海外で災害が発生したとき、日本から派遣される国際緊急援助隊(以下JDR)。いち早く現場に駆けつけ被災者救援にあたる隊員には、東海4県で登録されている方もいらっしゃいます。今回は、2010年のハイチ地震をはじめ過去4回にわたり看護師として災害現場に派遣され、救急看護に当たられた杉山清美さんにお話を伺います。
(聞き手:JICA中部市民参加協力課 藤田清美)

JDRに登録されたきっかけについて教えてください。

救命救急看護師として経験を積んでいる時期に阪神・淡路大震災が発生し、災害現場での救急看護に関心を持つようになりました。その後受講した災害研修で、JDRで活動経験のある講師と出会い、私もJDRで活動したいという思いを募らせました。

これまでどのような活動に携わられましたか。

パキスタン洪水災害ではチーフナースとして活動

2004年のスマトラ島沖地震・インド洋津波からはじまり、パキスタン地震(2005年)、ハイチ地震(2010年1月)、そしてパキスタン洪水(2010年8月)と計4回の災害現場で活動に従事しました。地震による被災現場では骨折、大けがをした負傷者の手当、洪水災害に見舞われた地域ではマラリアなどの感染症に苦しむ人たちの看護と衛生教育を行いました。また、洪水災害現場では医療活動が円滑に行われるようチーフナースとして医療チーム、看護班を統括する役割を担いました。

活動時に心がけていらっしゃること、現場でのエピソードがあれば教えてください。

JDRの警護を担当してくれたスリランカ兵

自らが多忙になることを承知で派遣させてくれる所属長をはじめ、活動を支えていただいた人たちに感謝の気持ちを絶やさぬように心がけています。
ハイチは国連PKO軍による暫定統治が行われており、治安が懸念される状況下にありました。現地のPKOスリランカ軍が「日本はスマトラ沖大地震の時、一番に助けにきてくれた。チームのために精一杯警護する」と安全を確保してくれました。これはJICAの迅速で力強い支援のもと、JDR諸先輩方が真摯に使命を果たしてきた国際支援の成果であり、隊員として誇りに思う出来事でした。

JICA中部なごや地球ひろばでは現在、企画展「国際緊急援助隊出動せよ!」を開催中です。救助チームや医療チームの資機材をはじめ、活動写真などの展示がございますが、来館者のみなさんにはどんなところを見ていただきたいですか。

パキスタンの女性からスカーフの巻き方を教わる場面も

ハイチチームの隊員、JDRはプロの集団

JDR医療チームは過去50回以上の派遣実績があり、培った経験は東日本大震災の活動にも寄与しています。被災地での活動は常に緊張感を強いられますが、現地の人々とのふれあいや元気になった子どもたちの笑顔は何ものにもかえがたいものです。この活動を多くの方に伝えていく必要があります。来館者の皆さまに写真を通じて被災地で活動する隊員の勇姿をご覧いただけたらと思います。

杉山さんには12月15日(土)開催の企画展連動イベント第一弾 講演&パネルトーク『国際緊急援助隊 世界に出動せよ!−世界で活躍する国際緊急援助隊最前線−』において、パネリストのおひとりとしてご登壇いただきました。医療チームの看護師の役割についてわかりやすくご説明いただいたほか、支援国の文化を尊重した丁寧な対応を心がけていらっしゃること、また常日頃から活動の支えとなる方々と円滑な人間関係を築いていらっしゃることなど、複数回の派遣実績をもつ隊員ならではの豊富な経験談をご紹介いただきました。

 

貴重なお話をありがとうございました。今後のご活躍を期待しております。