三重県紀北地域活性化局 総務課 主事
太田 治希(おおた はるき)さん 三重県松阪市出身
JICAボランティア平成25年度春募集が4月1日から始まりました。
今回は、青年海外協力隊の平成25年度1次隊でフィリピンへの派遣が決まられた三重県紀北地域活性化局総務課主事の太田治希さんにお話を伺います。
(聞き手:市民参加協力課 鍋島光博)
三重県庁の2部署で、国際協力や県内の外国人住民に関わる仕事、予算経理、施設管理に関する仕事を担当してきました。フィリピンでは、農協の経理、経営の支援にかかる活動をすることになっています。
大学生の頃から外国に関心はあって1年間交換留学をしたほか、入庁後も外国に関わる仕事を担当し協力隊への参加が決まるなど、機会に恵まれていましたね。
JICA三重デスクや三重県らで企画した国際交流イベント
JICA三重県デスクと協働で、県民を対象としたイベントやセミナーを開催していました。その中で、多方面でご活躍のJICAボランティアOB・OGの方に協力をお願いしたり、協力隊に関心のある多くの若者に会う機会がありました。
それまでJICAはどこか遠い存在でしたが、地域に目を向けた取組みを精力的にされていることがよくわかりましたし、協力隊というものがグッと身近な存在になりましたね。
一緒に研修で学んだ仲間に勇気付けられたというのが、この研修の第一の感想ですね。誰かに教えてもらって学ぶというより、グループをつくっていろんなテーマについて議論するうちに自然と自分の意見が出てくる、自分自身の気づきから学ぶから面白い、そんな参加型の研修でした。
地域の方、NPO、行政などが問題意識を共有し、地域の課題の解決に協働で取組む仕事をやってみたいという気持ちが強くなりましたね。
開発教育指導者研修(実践編)でのグループワークの様子
入庁後1年ぐらいで協力隊に現職参加したいと考えはじめ、その2年後に応募しました。
県庁には現職参加についての規程があって、それを自分でしっかり調べてから現職参加について上司に相談しました。国際協力への関心や海外経験を生かしたいと常々伝えていたので、それほど驚かれませんでしたね。協力隊をキャリアパスの一部としてとらえ帰国後の仕事に経験を生かしたいと話したところ、応援してもらえるようになりました。
上司に恵まれていたのもあり、相談したら割とスムーズに了解してもらえました。応募前に大変だったというか努力したところは、職場で信頼を得るために日々の仕事をきっちりこなしたことと、先ほどの「開発教育指導者研修(実践編)」や地域の活動への参加などを通してボランティア活動との接点を意識的に持つようにしたことですかね。
私の場合、国際協力への関心を追及するため、また、キャリアアップの手段として協力隊に応募し現職参加制度を活用しました。上司は多分、帰国後の成長と三重県への貢献を期待して、私を協力隊に行かせてくれるのだと思います。
帰国後に戻る職場があるということは、協力隊として2年間海外で活動し成長した私たちが、帰国後にも活躍できる場があるということだと思います。これをご覧になられた方の中で、上手に制度を使ってJICAボランティアに応募される方が現れれば幸いです。