【5月号】「ワクワクしながら進んで関われば、世界は変わる!」

【写真】幸田 隆(こうだ たかし)先生 東京都文京区出身、愛知県豊田市在住愛知県豊田市立若林東小学校
幸田 隆(こうだ たかし)先生 東京都文京区出身、愛知県豊田市在住

今回は、2011年度の教師海外研修でブラジルを訪問され、現地での体験や経験と開発教育指導者研修(実践編)で習得された手法をもとに、JICAの主催する2012年度のグローバル教育コンクール「国際協力レポート部門」の最高賞である「独立行政法人国際協力機構理事長賞」を受賞された愛知県豊田市立若林東小学校の幸田隆先生にお話を伺います。
(聞き手:市民参加協力課 鍋島光博)

幸田先生ご自身について教えてください。

こんにちは。私は昨年まで、全校児童の約6割がブラジル人を中心とする外国人児童の豊田市立西保見小学校で担任をしてきました。文化の違う子どもたちが、どうしたら分かり合い、認め合い、高め合いながら、共に幸せな未来をつくる力を伸ばすことができるか?学校における多文化共生をテーマに国際理解教育を実践してきました。

教師海外研修に応募された動機はどのようなものでしたか。

川も空も心も広いブラジル

まず、ワクワクする出会いと学びをイメージできたからです。最高の教材とは、教師自らがワクワクしながら人や社会と進んで関わっている姿のような気がします。研修応募前、クラスの子どもたち(5年生)がなごや地球ひろばを訪問し、青年海外協力隊OB・OGの先生の話をワクワクしながら聞いていました。その後「JICAで働きたい!」と口にした子どもが何人もいました。JICAは子どもたちにとって、世界を救うヒーロー。私がJICAの活動に進んで関わることで、子どもたちに国際協力への興味を持ち続けてほしいと感じました。
また、ブラジルに高い関心をもっている子どもたちが多く、ブラジル研修をもとに、魅力的な教材を作れると感じたからです。母国語も日本語もしっかりと習得できず、アイデンティティも不安定な日系ブラジル人の子どもたち。その子どもたちのために、ブラジル人としての誇りや日系人としての誇りを育てる授業を作りたいと思いました。

参加されたことでご自身のお仕事、人生観などに変化はありましたか?

サンバを見せてくれた高校生とのふれあい

はい。ブラジルと恋に落ちました!ブラジル訪問中には、滞在経験の長い方から「ブラジル人は、人に関心があって人を大切にする」という話を何度も聞きました。出会った何人ものブラジル人が「ブラジル人の誇りはオスピタリダージ(出会った人を歓迎する心)だ」と語ってくれました。高校生が「まだ、サンバを見ていないの?ちょっと待ってて」と言って、友達を連れてきてサンバを見せてくれました。子どもを産んだばかりのカップルが私たちを病室に笑顔で迎え入れて話をしてくれました。ポルトガル語ができなくても、一生懸命こちらの片言の英語に耳を傾けてくれました。南南協力・三角協力を展開するブラジル政府は面倒見がよく、威張らないことで、関係諸国から信頼されているという話をJICAの方から聞きました。

これらの見聞により帰国後は「ブラジル、大好き!」オーラを発しながら授業ができました。「人を大切にするブラジルの心こそ、これからの社会づくりの希望!」と伝えると、ブラジル人の子どもたちは目を輝かせて、嬉しそうにしていました。「僕もブラジルに行ってみたい」日本人の子どもがつぶやきました。ブラジルへの私の関心は日本の子どもたちにも伝わり、どんどん広がっていく気がしました。

教師海外研修に参加するには開発教育指導者研修(実践編)にも参加することが必要になりますが、この研修は先生のお役に立ちましたでしょうか?

片言の英語でも一生懸命聞いてくれたことに感動!

はい。とても役立ちました。指導者研修で学ぶ参加型手法を授業に使うことで、子どもたちはワクワクしながら、進んで授業に関わっていました。クラスの仲間とともに、よりよい授業やクラス作りに関わることを楽しむ。この体験の積み重ねが、よりよい世界をつくることに繋がっていくと期待しています。

現在、2013年度教師海外研修(ガーナ&ラオス)の募集期間ですが、この研修に参加を検討されていらっしゃる先生方にメッセージやアドバイスがあれば一言お願いします。

大歓迎してくれた子どもたち

教師海外研修にはワクワクすることがいっぱいです。研修に参加することで、ワクワクする自分、ワクワクする仲間、ワクワクする社会に進んで関わってみませんか。たくさんの子どもたちが、ポジティブでアクティブな先生方と関わることで、世界に希望が広がっていきますように。

ありがとうございました。 今後も開発教育・国際理解教育の担い手としてご活躍いただけますようお願いいたします。