【6月号】祝・なごや地球ひろば開設5周年!

【写真】今井 成寿(いまい せいじゅ)さん 愛知県江南市出身、在住名古屋大学PhD登龍門推進室 特任准教授
今井 成寿(いまい せいじゅ)さん 愛知県江南市出身、在住

JICA中部なごや地球ひろばはこの6月、開設5周年を迎えます。そこで今回は、なごや地球ひろば開設に携わられた名古屋大学の今井成寿さんにお話を伺います。
(聞き手:JICA中部 市民参加協力課)

はじめに自己紹介および現在担当している業務について教えてください。

アンコール・トムで修復現場を視察(2014年2月のカンボジア研修時写真)

現在、JICAから出向で名古屋大学に勤務しています。名古屋大学では、従来の大学院教育の主眼が研究者育成であったのに対し、学内で選抜された各研究科からの大学院生を対象に、将来アジアのリーダーとなる人材を輩出できるような試行的なプログラムを開発・実施しています。その中で、海外でのフィールド研修を主に担当していますが、JICA時代に仕事でかかわりのあった国々に学生を引率しての研修を企画・実施しています。

国際協力に携わったきっかけ、またこれまでのご経験についてお聞かせください。

大学ではロシア語を勉強していたのですが、4年生の時に友人に誘われて見たフィリピンのごみ山で暮らす子どもたちのドキュメンタリー映画「スカベンジャー」に影響され、海外で福祉の仕事をしたいと考えるようになりました。そこで大学院で社会福祉を学んだ後、JICAに就職しました。
2004年から地元のJICA中部に勤務する機会を得ましたが、まさにフィリピンのごみ山で活動するICANさん(注:認定NPO法人アジア日本相互交流センター)と一緒に仕事をさせていただく機会があり、非常に感慨深いものがありました。また2009年ごろには当時、名古屋市名東区一社にあったJICA中部の中村区ささしま地区への移転業務を担当しました。

JICA中部の移転、なごや地球ひろば開設にあたり重点を置いたこと、またエピソードなどあれば教えてください。

2009年カフェ クロスロードのオープン当初の写真:取材してくれたNHKアナウンサーの方との記念スナップ

なごや地球ひろば開設の際に常に考えていたのは、地元の皆さんにいかに海外・国際協力を身近に感じていただくかということでした。展示物の企画もそうですし、エスニック風の雰囲気や料理を楽しめるカフェ クロスロードを併設したのもそのためです。しかし、ある地元のNGOの方から「もっと中部を世界にアピールする場にしてはどうか」とのご指摘を受け、ものづくりを学びに開発途上国から来日する研修員に、中世のからくり技術にはじまり今でも木工技術が盛んな岐阜県高山の技術に触れてもらおうと、高山家具の導入を決めました。最近のカフェ クロスロードに関するブログに、家具が使いやすいという日本人の方のコメントをたまに見かけます。非常に嬉しいですし、一辺倒な見方で物事を決めてはいけないという教訓にもなりました。

今井さんがモットーとされている国際協力に対する考えや姿勢などがあれば教えてください。

2011年JICAキルギス事務所勤務時代の写真:アタンバエフ・キルギス大統領(当時首相)にプロジェクト概要を説明しているところ

「家族を大事にできない者は結局他人を大事にできない」ということをモットーに、まずは子どもとの時間を大切にしています。その上での国際協力であり、大学での教育だと。
もう一つ思うことは、これまで自分が経験してきたことが、全て繋がってくるのが国際協力だという点です。ICANとの出会いもそうでしたし、アジア福祉を志しロシア語は学部を卒業した際に捨てたつもりだったのですが、JICA就職後は、留学を経験したモスクワの日本国大使館に出向したり、キルギス事務所での勤務とロシア語圏での業務が多く、ロシア語に助けられました。また、最近ではタイで高齢化プロジェクトの立ち上げにもかかわることができました。

最後に、市民の方へのメッセージをお願いします。

この6月でなごや地球ひろば開設5周年になりますが、開設の際にお世話になった方々には今でも公私両面でお世話になっています。なごや地球ひろばでは、そんな「きっかけ・ご縁」が必ず見つかると思いますので、ぜひ訪問してみてください。