【9月号】国際協力を通じて強く思ったこと

【写真】鶴田 喜久(つるた よしひさ)さん 静岡県浜松市出身、在住浜松市上下水道部上下水道総務課
鶴田 喜久(つるた よしひさ)さん 静岡県浜松市出身、在住

今回は浜松市上下水道部の鶴田喜久さんにお話を伺います。鶴田さんは、浜松市から初めての自治体現職専門家派遣としてパラグアイで活動され、帰国後は研修員受け入れ事業等を通じ、国際協力活動を継続されております。
(聞き手:JICA中部 市民参加協力課)

はじめに自己紹介と現在担当しているお仕事について教えてください。

プロジェクトメンバー

語学研修メンバー

私は現在、上下水道総務課経営企画グループで国際協力、国際貢献の業務を担当しています。今年は、浜松市上下水道部として初めてJICA海外研修員受入事業で開発途上国10ヶ国から研修員を受入れることになっていますので、その準備に追われています。
今回の海外研修員受入事業は、一つの市が受入れる従来のスタイルとは異なり、名古屋市、豊橋市、三重県企業局、JICA中部そして浜松上下水道部5団体がそれぞれ1週間、協力しあって研修員を受入れるというものです。現在はカリキュラム調整も終わり、研修用テキストの準備を進めているところです。
また、今後上下水道部が国際協力を進めていくためには、職員の英語力向上が必須ということで、3年前から職場内で語学研修を行っていますが、その研修も担当しています。

国際協力に関心を持ったきっかけ、またこれまでの経験についてお聞かせください。

話は随分古くなりますが、今から30年ほど前に市職員を対象にした海外研修制度でヨーロッパの各国を視察したのが、国際協力への関心を持ったきっかけになったと思います。
視察後に配属されたのが海外水ビジネスを担当する部署だったこともあり、国際協力分野の情報には常に関心を持っていました。

鶴田さんが国際協力活動の中で強く思われたこと、伝えたいことなどあれば教えてください。

地方技術者への研修

私はパラグアイで3年間、現地の水道技術者を対象に漏水防止に関する技術指導を行ってきました。この3年間で強く感じたことは、浜松の水道技術、日本の水道技術は自分達が思っている以上に優秀だということです。
パラグアイでは浄水場から送り出される水道の半分以上がパイプから漏水、あるいは盗まれるかで水道料金として回収できていません。ちなみに日本の都市では9割近くが料金として回収されていますから、その技術力の優秀さは一目瞭然です。
当然、それらの数字は一朝一夕にしてなされたものではなく、日々の維持管理、厳しい施工管理のもと得られた結果です。そういった地道な活動で培われたものが技術力であり、世界に誇れる水道技術として評価を受けているのです。
開発途上国では、日本のような施工管理は行われていませんし、そのノウハウすら分かっていません。途上国の多くの人達が日本の技術について学びたいと思い、支援を待っている所以です。
しかし、残念ながらこのような私たちの技術が待ち望まれていることを多くの職員が知らないのも事実です。
私は国際協力に携わることで自分の技術力を向上することができ、結果的には職場の活性化、ひいては技術の継承にも繋がっていくと思います。
そのためにも、私は機会がある毎に職場内で「私たちの技術は世界トップクラスであり、その技術援助を世界の多くの人達が望んでいる」ということを言い続けていこうと思っています。そして国際協力の様々な機会に挑戦して欲しいと言っていきたいと思っています。