【10月号】「みんなで紡ぐフェアトレード」

【写真】原田 さとみ(はらだ さとみ)さんJICA中部なごや地球ひろばオフィシャルサポーター
原田 さとみ(はらだ さとみ)さん

今回はJICA中部なごや地球ひろばオフィシャルサポーターでタレントの原田さとみさんにお話を伺います。原田さんは、これまで様々な形で国際協力活動に取り組まれてきました。その1つが名古屋市のフェアトレードタウン化です。5年以上取り組まれた活動がようやく実を結び、2015年9月19日、名古屋市はフェアトレードタウンの認定を受けました。
(聞き手:JICA中部 市民参加協力課)

6年前、オフィシャルサポーター就任時に本コーナーでインタビューをさせていただきましたが、改めて原田さんがフェアトレードに目を向けるきっかけとなった理由は何でしょうか?

フェアトレードに出会ったのは、今から10年以上前。フェアトレードのチョコレートに関する記事を目にした時です。当時小さかった息子にチョコレートを食べさせていた私は、チョコレートの原料が開発途上国と呼ばれる国で生産されていること、また、生産環境の一部には児童労働など生産者に対し正当な扱いがなされていないという記事を読んだ時、甘いチョコレートの裏でこのような世界があることを知りショックを受けました。こうした現状を変えるために私たちにも何かできることはないかと考えていた時、チョコレート以外にもフェアトレード商品があることを知り、自身のお店でもフェアトレード商品を扱い始めました。普段私たちが手にしたり口にするものの背景には必ず生産者がいて、彼らと対等な関係を作るためには、消費行動を変えることで自分の身の回りだけでなく、世界の課題解決にもつながると思ったのです。

今回、名古屋市のフェアトレードタウン化に向けた動きを進める後押しとなったものは何でしょうか?

エチオピアでのJICA事業視察にて

自分の息子も含めて将来の子供たちが安心安全で暮らせる社会を築いていきたい、という思いです。
6年前、JICA中部なごや地球ひろばのオフィシャルサポーターに就任以来、JICA事業を行う様々な国に出向きました。エチオピアに訪問し、元気いっぱいで屈託のない笑顔を見せる子供たちを見た時、開発途上国だけではなく、地球全体で持続可能な社会を作っていくためには?と考えるようになり、フェアトレードタウンを目指す仲間と出会いました。
そして、2010年に生物多様性条約(CBD)第10回締約国会議(COP10)が、2014年には持続可能な開発のための教育(ESD)に関する国際会議がそれぞれ愛知県名古屋市で開催されました。フェアトレードに関連する国際会議が名古屋で開催されたことで、世界の課題や国際協力に関する関心を持つ学生も増え、フェアトレードタウン化への機運が高まったと感じ、後押しとなりました。

原田さんがなごや地球ひろばオフィシャルサポーターとして、あるいはフェアトレードタウンに向けた取り組みを継続されていく中で譲れない考え方やモットーとしていることがあれば教えてください。

常に生産者や生産地を守りたい、という気持ちです。きっかけはフェアトレードチョコレートではありましたが、フェアトレードという概念は「生産者」や「生産地」という観点で言うと国際協力のみならず地域での消費や経済活動にもつながるので、国や地域に関係なく「生産者」や「生産地」に対して常に思いやりを持って接することを心がけています。そして自分1人だけではなく、みんなでこうした想いを紡ぎ、繋いでいくことだと思っています。

今回のフェアトレードタウン承認を受けて、フェアトレードのみならず国際協力に関心が向く市民の方も多くいらっしゃると思います。そんな市民の方へのメッセージをお願いします。

フェアトレードタウンとなったこれからは、フェアトレードや国際協力に関する活動がより実施しやすくなると思います。これまでフェアトレードに関する活動を実施してきた皆さんのみならず、企業や自治体を含めて街全体で取り組むことができるので、よりよい社会を築いていくために私たち1人1人がそれぞれの立場、役割でできることを一緒に考えていきましょう。