【JICAボランティア活動記】「幸せな国だと感じたトンガ」

2017年10月18日

■伊藤 昭平さん(レタスの種採り指導の様子)

伊藤昭平(いとうしょうへい)さん 
平成27年度1次隊
トンガ・野菜栽培
三重県鈴鹿市在住

「開発途上国の人々の笑顔」

私がJICAボランティアに興味を持ったのは、テレビで開発途上国の特集などを見て、人々の笑顔に惹かれたからです。その笑顔を見たい、その笑顔の源を知りたいと思いました。そのためには現地の人々と共に生活をし、共に活動ができるJICAボランティアは最適だと思いました。

「新しい技術の伝授、葛藤」

パートナーがオクラの種採りについて説明している様子

トンガの大きな問題の一つとして「肥満」が挙げられます。私の活動は、野菜栽培を普及させ、野菜を食べることによって、トンガの人々の健康に貢献することが目的の一つでした。
いざトンガでの野菜栽培の状況を見ていると、栽培技術に関しては問題ないと思いました。しかし、種子が高価であることや、本島以外には種子を販売している店がないため、種子を入手することが困難であることがわかりました。そこで私は活動の柱の一つを「種採りの指導」としました。
トンガでは種採りはほぼされていない状況で、知識や技術を基礎から指導する必要がありました。幸いにも配属先に仕事のパートナーがおり、圃場もあったため、パートナーと共に、彼を指導しながら実際に種採り(ニンジン、レタス、オクラ、ピーマン、インゲン)を行いました。

オクラの栽培および種採り指導の様子

共に作業することで、パートナーはしっかりと技術を覚え、別のトンガ人に指導できるまでに成長してくれました。任期後半は、技術の普及を図りました。しかし、新しい技術を一生懸命学ぼうとする人は多くはいませんでした。私はトンガ人と触れ合う中で、トンガ人の中には発展を求めていない、もしくは現状のままでよい、と思っている人も多いのではないか、と感じていました。そのため、無理に技術を伝授するのではなく、活動内容を紹介し、興味を持ってくれた人々に指導をするという形で普及に努めました。

「自分にとっての幸せとは」

休日の様子

2年間の活動で新しい技術を伝授することができました。しかし、その技術がトンガ人の幸せに繋がるかどうかはわかりません。日本は便利でありサービスもしっかりしており、とても素晴らしい国です。しかしトンガも、日本と比べると物は豊かではありませんが、その気候や国民性に応じた彼らの素晴らしい暮らしがあります。何がその国にとって必要なのか。それは相手国の文化をしっかり理解しないとわかり得ません。国際協力は非常に難しいと肌で感じました。私はトンガでの活動を通して、「今後、自分が何をしたいのか」を今までよりも大きな視点で考えられるようになりました。