【実施報告】2012年度 第1回 国際理解教育研修会

2012年6月29日

  • 日時:2012年6月17日(日) 10:00〜16:30
  • 会場:JICA中国国際センター(東広島市・ひろしま国際プラザ内)
  • 参加者:74名(昨年度実績:45名)
  • テーマ:「ESDの視点を取り入れた国際理解教育の実践方法」初級編

【内容】

[午前の部]
「現場で実践!ESDの視点を取り入れた国際理解教育」(講演)
講師:羽田 邦弘氏(埼玉県立総合教育センター企画調整課 主席指導主事)
(1)ESDの概要について
(2)ESDの学校現場での実践方法について
(3)ESD実践におけるJICA開発教育支援プログラムの活用方法
[午後の部]
(1)「実践のコツを学ぶ!ワークショップ体験」(2部屋に分かれて実施します)
「世界がもし100人の村だったら」 講師:越宗 ゆう子(岡山県JICAデスク)
「貿易ゲーム」 講師:森 友愛(山口県JICAデスク)
(2)『「私」からはじめる国際協力とは
−世界の問題を自分の生活におきかえて考えるために−』
講師:河野 えりな氏(宇和島南中等教育学校 美術科教員)

午前の部

【画像】

「現場で実践!ESDの視点を取り入れた国際理解教育」(講演)
講師:羽田 邦弘氏(埼玉県立総合教育センター企画調整課 主席指導主事)

最近よく耳にする「ESD(イー・エス・ディー)」という言葉ですが、みなさん何を指しているものかご存知ですか?
ESD(Education for Sustainable Development)とは、「持続可能な開発のための教育」の略称です。持続可能な開発を通じて、全ての人々が安心して暮らせる未来へ向けた取組みに必要な力や考え方を人々が学び育むこと、それが「ESD(イー・エス・ディー)」です。
総合的な学習の時間の減少、外国語活動の導入など日々状況が変化する教育現場でESDの視点を取り入れた国際理解教育とはどういうものか、前JICA地球ひろば学校教育アドバイザーの羽田邦弘氏にご講演いただきました。
講演では、ESDの視点に立った学習指導の目標とはどのようなものか、またESDの視点に立った学習指導で重視する能力・態度を例示していただき、教員だけでなく、教員を目指す学生にとってもわかりやすくお話しいただきました。

参加者からは、以下の感想をいただいております。

  • ESDという言葉を初めて知った人に対しても、とてもわかりやすい説明をして下さり、ありがとうございます。私は今大学生で、中高の教員を視野に入れています。ESDの視点を取り入れる利点がわかりました。
  • ESDについて基礎的なことからわかりやすく教えていただきありがとうございました。これまでの教科教育に「つながり」を意識した指導をしていけばよいと知り、少し肩の荷が下りるような気持ちがするとともに、毎日の教育活動を違った視点で取り組んでいきたいと思います。
  • 教育とはすごく難しい問題がたくさんありますが、日本のため、世界のために、明るい未来のために今何をすべきか、一人ひとりが考える力をつける=生きる力だと思いました。教育の人間ではありませんが、すごく興味を持って講演を聞くことができました。

さらに、一般の参加者からは「教育者に向けた内容だったと思います。一般の人がコミュニティーの中で現地の人と交流する時に気をつけることがあれば紹介を頂ければ幸いです。」というご意見も頂戴しました。
ESDとは学校の中だけのものではありません。地域社会と学校、立場、世代を超えた学びあいがより良い未来を創っていきます。今後は、地域社会におけるESDの実践例もご紹介できればと考えております。

午後の部(1)

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実践のコツを学ぶ!ワークショップ体験!(2部屋に分かれて実施します)

「世界がもし100人の村だったら」講師:越宗 ゆう子(岡山県JICAデスク)
「貿易ゲーム」講師:森 友愛(山口県JICAデスク)

「世界がもし100人の村だったらワークショップ」、「貿易ゲーム」。
受けたことはあるけれど、自分で実施するとしたらどういうところに気を付けたらいいの?、自分ひとりでもできる?、押さえておかなければいけないポイントは何?、様々な疑問をお持ちの皆さんと改めてワークショップを体験しました。
(「世界がもし100人の村だったらワークショップ」「貿易ゲーム」については【関連リンク】をご参照ください。)

■越宗 ゆう子 JICA岡山県デスク「世界がもし100人の村だったらワークショップ」

<参加者からのメッセージ>

  • 本で読んだことがあり、よく知っていたのですが、今回具体的な実践例の方法を学ぶことができ、ぜひ実践してみたいと思いました。ありがとうございました。
  • 本当に面白い活動です。楽しかったです。この活動を通して今の世界の状況と問題をもっと実感しました。最後の文章(「世界がもし100人の村だったら」)を読むとき、感動しました。 これから自分も何とかやらなければならないと感じました。ありがとうございました。

■森 友愛 JICA山口県デスク「貿易ゲーム」

<参加者からのメッセージ>

  • 貿易ゲームはとても楽しく取り組めました。実際にやってみることで視覚的に理解することができ、さらにどのように世界情勢とつなげていくかが理解できました。
  • 貿易ゲームとても面白かったです。今まで客観的に見ていた世界が身近なちがう視点でみれました。
  • 生徒対象のワークとしては何度も実践してきましたが、自分自身が参加者として体験するのは初めてで、色々と勉強させられました。基本的アクティビティの紹介として適切であったと思います。

午後の部(2)

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『「私」からはじめる国際協力とは
−世界の問題を自分の生活におきかえて考えるために−』
講師:河野 えりな氏(宇和島南中等教育学校 美術科教員)

美術科と国際理解教育?、美術科で国際理解教育??と不思議に思われた参加者も多くいらっしゃったようです。講演では美術教育の現状についてお話しいただき、美術教育にどのような形で国際理解教育を取り入れたのか、授業実践例をご紹介いただきました。
プチワークショップでは参加者の皆さんに、フェアトレード商品であるバナナペーパーを利用して「売れる商品(しおり)」をデザイン・創作していただきました。
これは、授業を再現していただいたワークショップで、実際には生徒の皆さんが商品をプレゼンテ—ションするというところまで実施されたそうです。
河野先生の「伝えたいことがある。子どもたちに考えてほしいことがある。」という熱意が参加者にも伝わり、みなさん元気をもらって帰られました。

<参加者からのメッセージ>

  • 美術と国際理解がどう結びついているの??と最初はこんな風におもっていいたのですが、実際に指導の話を聞かせていただいたり、体験したりしてみて「なるほど…」と感動しました。ありがとうございました!!
  • 具体的な実践例をわかりやすく説明してくださりありがとうございました。先生の「教師になりたい」という学生時代の話を聞き20年前自分もそうだったなと改めて感じました。(日常の業務に忙殺され、忘れかけていました)先生のご活躍を祈念いたします。
  • 美術の授業もESDの視点を取り入れることができるということを知り、驚きました。
  • 体験を入れることで「感性の大切さ」と言葉で言われるよりもずっとわかりやすかったです。しおりも大切に使わせていただきます。
  • ESDの実践例として非常に参考になりました。生徒が主体的に考え、形に残すことができれば生徒にも自信がつくだろうと思いました。ありがとうございました。
  • 美術で国際協力とは盲点でした。しかし、すごく面白くて子どもが興味をひくだろうなと思いました。考える力、伝える力、話し合う力は国際理解教育の根底にあるものだと思っています。勉強になりました。
  • 同年代ということで大変共感を覚えるところがありました。そして本当に熱心に生徒たちと向き合い、日々工夫しているのだなと、その姿を見習いたいと思います。私も教育が世界を変えると信じています!!

今回、たくさんの皆様にご参加いただきありがとうございました。次回第2回国際理解教育研修会は来年1月26日(土)、会場はJICA中国(東広島市)です!
皆様のご参加、お待ちしています!!

記 石倉