参加してよかった!−終わらない協力隊活動−

【画像】石津 智久

(社)青年海外協力協会 中国支部
石津 智久

協力隊参加のきっかけ

私は、青年海外協力隊に参加する前は、NGOでボランティアとして活動していました。そこでは、いわゆる開発途上国と呼ばれる国々からやってきた研修生たちが、農業や女性の生活改善に関する研修を受けていました。
もともとは有機農業を学ぶためにこのNGOに飛び込んだのですが、言葉も、宗教も、習慣も違う研修生たちと共に、一つ屋根の下で生活しているうち、「日本へ研修に来ている彼らが生まれ育った途上国というのは、一体どんな状況なのか」、「そのような国で自分にも何かできないだろうか」と考えるようになっていきました。更にそのNGOには、協力隊経験者のスタッフが数名おられたこともあり、ボランティアを始めて半年後には、「合格するまで何回でも受験してやろう!」と青年海外協力隊への参加の意思が固まっていました。
幸い一度で合格することができ、「野菜栽培」という職種で、中米のコスタリカへ派遣されることになりました。

2年間の活動(職種:野菜栽培)

コスタリカでは、アテナスという小さな町の農牧省事務所に配属され、簡易型施設栽培の試験栽培、及びその普及、そして小学校での農業の授業を担当しました。
「やれることは全部やる!」との思いから、今思えば、赴任当初から職場や学校で、随分欲張った(身の程知らずな?)活動を展開していました。「最初からうまくいくわけがない」と頭ではよくわかっていたつもりでしたが、見事なまでにうまくいかず、活動を始めて最初の10ヶ月ぐらいは、焦りや虚しさとの闘い、つまり自分自身との闘いでした。
しかし、自分では完全に空回りだと思っていた活動の様子を、その時点ではまだ活動の対象としていなかった地域住民が見ており、彼らから徐々に問合せがくるようになっていきました。また、ただ単純にストレス発散のためにやっていたバスケットを通して、人の輪が広がっていきました。このような流れの中で、それまであまり協力的ではなかった職場の同僚や学校の先生たちの姿勢も、徐々に変化していきました。
そうなってからは、あっという間に時間が過ぎていきました。
試行錯誤、悪戦苦闘の日々は、任期の最後まで続きましたが、自分の中の虚しさは、いつの間にか消えていました。

活動を終えて

今、改めてコスタリカでの活動を振り返ってみても、結局のところ、自分の活動が現地に何をもたらしたのか、よくわかりません。「形として残っているものが全て」と考えるなら、あまりにも小さな成果でした。ただ、帰国が近づいたある日、道端で見知らぬおばあさんから突然声をかけられ、私の手を握り締めながら「あなたのような働き者の若者は、今はもうこの町にはいなくなってしまったわ。いつもありがとう。いつでも気軽に家に寄ってってね」と言われたとき、これも2年間の協力隊活動の成果と言ってもいいのかなと思いました。
帰国して2年半が過ぎた今でも、なかなか自分の中で消化しきれていないこともある「協力隊活動」ですが、「協力隊に参加してよかった!」ということは断言できます。そして、「協力隊活動は2年間では終わらない(消えない)」と確信しています。
今、私は仕事で、青年海外協力隊を含むJICAボランティアの募集説明会に携わっています。10月1日から募集期に突入しますが、少しでも興味関心のある方は、是非説明会へお越し下さい。一人でも多くの方に、この「よかった!」という経験をしていただきたいと思っています。
会場でお待ちしています!

関連リンク
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日本のNGOでボランティア活動をする石津さん

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途上国から来日した研修生たちと

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中米コスタリカ・アテナスにて

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中米コスタリカ・アテナスにて