心の架け橋

【写真】河村 安宣(かわむら やすのぶ)シニア海外ボランティア(21年度2次隊) 派遣国:ブータン 職種:下水道計画
河村 安宣(かわむら やすのぶ)

下松市長表敬の様子(右から順に井川市長、テンジンさん、ソナムさん、私)

下松市役所での説明の様子

下松市内下水道施設視察の様子

私は21年度2次隊のシニア海外ボランティア(下水道計画)で、ブータンの公共事業省 都市開発技術支援局へ赴任した。

ブータンの下水道普及率は現在首都ティンプー市で当初計画の15%である。
しかし、近年急激な都市への人口が集中し、その結果すでに下水道施設の能力は満杯に達し、新たな施設の増改築が急がれていた。
私はそのための下水道計画を支援する目的で、技術ボランティアとして赴任した。
その時1年間私と職場が一緒であった現地青年技術者(テンジン)が昨年(23年12月)私の故郷(山口県下松市)を訪れてきてくれた話である。

彼は28歳で既婚、現在日本の文部科学省の奨学金を得て、大阪大学大学院へ留学中で、奥さんのソナム(26歳)を同行して来日している。
ブータンへの帰国は25年の3月で、帰国後はまた公共事業省へ復帰予定である。
私から見た彼の印象は「とても人柄の良い好青年で、なんでもよく知っているし、とても日本が好きな様子であった」ことだ。
彼は私が帰国する1年前に来日していたので、私が帰国したら是非、私の故郷へ来るように誘った。
私の目的は県内を案内することと、私の元の職場(下松市役所)下水道施設等の視察をしてもらうことであった。
なぜなら私がブータンを離任するまで、現地技術者へ伝えわすれたことを、今度は実際に施設を見せながら伝える最後の機会であると考えたからである。
彼は間違いなく帰国後はブータンの国を引っ張っていくキャリア組であり、彼に伝え残すことが将来大きくブータンのために花開くと期待した。

というわけで彼と奥さんが下松市まで訪問してくれることになり、まず県内の観光地を案内した。
行く先々で彼らが「ブータンから来た。」と言うと県民の皆さんが「この前、国王夫妻が来ちゃったあれかねぇ?」と驚き、大変喜んでおられた。
県内の観光の後、いよいよ市役所への下水道処理施設等の視察が始まった。
最初は市長表敬訪問である。
井川市長は若い二人が民族衣装(ブータンでは正装)をそれぞれ着て訪問してくれたのでとても喜ばれ、温かく歓迎して頂いたご様子でした。
「やはりここでも先のブータン国王夫妻の訪日の良い雰囲気が続いたなあ。」と私もつれてきて本当に良かったと感じた。
先進視察でも行く先々で職員の皆さんに親切に案内してもらい。予定どおりの成果があり、彼はとても参考になったと感謝していた。

私が今回JICAへ応募する時、応募書類の中に「帰国後は体験を活かしてどんなことをしますか?」の問いに、「自分が両国の心の架け橋となり微力ながら国際交流に貢献したい。」と書いたことを、少しでも実践できたのでとても嬉しく感じた。