震災復興の経験を地域の災害時に活かし、継続的な支援を展開

「中国地方において地方創生で活躍するJICAボランティア調査報告書より」NO.6  ■調査実施:公益社団法人 中国地方総合研究センター

【写真】細川 光宜 さん広島県広島市 被災地復興
細川 光宜 さん

【活動の概要】

東日本大震災での復興支援活動に参加した経験を活かし、2014年8月に起きた広島市での土砂災害の復興支援のためのボランティアセンターの立ち上げ・運営を担い、継続的な地域復興の支援に携わる。

【青年海外協力隊での活動】

パプアニューギニアでの活動の様子

大学では社会福祉を専攻し、卒業後、社会福祉施設で勤めていたが退職し、ハローワークで木工技術を学んだ。27歳のときに街角で青年海外協力隊を募集するポスターを見て興味がわき、応募した。
派遣先を希望することもできるが、特に希望はしなかった。派遣先はパプアニューギニアの州都メンディという小さな町で、町の中心を少し離れると電気がこない所であった。原始時代の生活がすぐ近くで営まれているという感じである。
職業訓練校の木工コースで、地元の人と2人一組となって机や椅子といった家具づくりを教えた。新規で派遣された隊員であったので、生徒の募集から始めた。最初の年は生徒が2人であったが、最後の4年目には大幅に増加し、20人に教えた。

【地域での活動を始めた経緯】

気仙沼での復興支援の様子

帰国後、実家のある福山市で暮らしていたが、2011年3月11日に東日本大震災が発生した。1週間後には日本海側を回って宮城県石巻市に入り、その後は気仙沼市に移った。現地で同年11月まで公民館等に泊まりながら、がれきの撤去やボランティアセンターの立ち上げ等のボランティア活動に参加した。
がれきの撤去に目途が立ったこともあり、実家のある福山市に帰ったが、その後も定期的に訪問し、かきのいかだづくりの漁業復興支援等を行った。広島からはいかだの材料等を気仙沼市に持っていき、帰りには海産物を持って帰り支援の物産展を開催した。

【現在の取り組みの特徴と効果】

阿武の里団地の復興支援の様子

2014年8月20日に広島市で土砂災害が発生した。翌日に社会福祉協議会関係者を通して、東日本大震災での経験を広島市のボランティアセンターで活かしてほしいと連絡があり、ボランティアの派遣先を調整する仕事を担当した。
同年12月にセンターが解散した後は、被災した阿武の里団地の復興支援に携わった。2015年4月末からは、団地内で被災住宅が解体され空き地が増加するため、宅地の所有者の許可を得て住民やボランティアと一緒に、土地を耕してマリーゴールドや百日草を植える活動を進めている。
直接的には阿武の里団地の住民が幸せになることを願っている。
花の世話を通して住民同士の会話が増え、団地に笑顔が広がってほしい。

【地域と世界を結ぶ視点】

当地の復興支援についても多数の青年海外協力隊OVに協力いただいた。
個人的にも青年海外協力隊で貴重な経験をさせていただいたことに大変感謝しており、協力隊の精神に則って、その経験を日本でも活かしたいと考えている。
ボランティア活動の意欲は持っているが、どうしたらよいかわからず躊躇する人も多いと思うので、そういう人をボランティア活動に導く活動を続けたい。

【帰国後の地方定住のススメ】

青年海外協力隊の広島県OB会も活発に活動している。これは海外に派遣されて良かったと感じる青年海外協力隊OVが多いので、OB会活動にも積極的なのである。
帰国後も交流が続いていることも、青年海外協力隊が個々人の人生にも有益である証といえると思います。