【現地研修報告】国際協力の現場を視察

2011年9月8日


8月3日から8月16日までの14日間、中国5県から集まった8名の先生方がネパールを訪問し、現地で国際協力に携わっている人たちの活動現場などを視察しました。

ネパールってどんなところ?

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ネパール連邦民主共和国、通称ネパールは周囲をインドと中国に挟まれた内陸国です。国土は世界最高峰のエベレスト(現地語でサガルマータ)を含むヒマラヤ山脈の高山地帯、中央部丘陵地帯、南部のタライ平野からなります。
また、多民族・多言語(公用語はネパール語)国家であり、宗教もヒンドゥー教(元国教)、チベット仏教、イスラム教、土着宗教などがあります。
政治的には、1990年の民主化運動を経て2008年に王制が廃止され、現在は民主共和制に移行しています。

JICAはネパールでどんな協力をしているの??

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JICAは、教育、保健医療、水資源・防災、平和構築、運輸交通、農業開発・農村開発、
ジェンダー、環境管理など様々な分野で協力しています。


今回の研修で視察した保健医療分野における「学校保健・栄養改善プロジェクト」は、主に初等教育レベルの児童の保健・栄養に関する態度や習慣の改善を図るとともに、プロジェクト終了後も学校保健活動が継続・普及されていくようネパール保健人口省と教育省による実施体制を整備することを目的として実施しています。

活動のごくごく一部を紹介すると、学齢児童向けに寄生虫対策、手洗い、歯磨きについて知ってもらうための絵本、毎日のチェックリスト、週間チェックリスト、栄養について知ってもらうためのポスターを啓発活動の一環として作成し、効果的に活用できるよう指導しています。

平成23年度 教師海外研修 日程

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8月3日(水)  [20:00] 関西空港集合、出発前オリエンテーション実施
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8月4日(木)  深夜[0:30] 関西空港からタイ・バンコクを経由しネパール・カトマンズへ
          [12:30] ネパール・カトマンズ到着
          青年海外協力隊・活動現場視察(カトマンズ市内公立小学校)
          ★振返りミーティング
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8月5日(金)  JICAネパール事務所訪問
          青年海外協力隊・活動現場視察(カトマンズ郊外ラトナ・ラジャ中等学校)
          安全対策ブリーフィング
          ネパール教育事情ブリーフィング
          教材購入のため、カトマンズ市内へ(教科書、民族衣装等)
          ★振返りミーティング
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8月6日(土)  ポカラへ空路移動
          ポカラ市内視察(国際山岳博物館等)
          ★振返りミーティング
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8月7日(日)  JICAが展開している「学校保健・栄養改善プロジェクト」の実施校を視察
          ・サルバシャクティ小学校 視察、交流
          ・ラクシュミ中学高等学校 視察、交流
          ★振返りミーティング
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8月8日(月)  青年海外協力隊・活動現場視察(地方農村部カジマン・ハリティカ中等学校)
          シャンジャ教育局事務所訪問
          ★振返りミーティング
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8月9日(火)  JNFEA(日本ネパール女性教育協会)訪問
          JNFEAさくら寮訪問、寮生と交流(中学生20人程度)、寮内視察
          カトマンズへ空路移動
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8月10日(水) CWIN(ネパール児童労働者センター)視察
          SEO(家事労働者のための就学支援校)視察
          FEDO(低カースト女性のための組織、フェミニスト・ダリット協会)視察
          JICAネパール事務所 安全対策ブリーフィング
          ★振返りミーティング
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8月11日(木) 青年海外協力隊・活動現場視察(マナバ特別支援学校)
          バクタプル市内視察
          シャプラニール(途上国支援に取り組む日本のNGO)訪問
          青年海外協力隊員と夕食会
          ★振返りミーティング
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8月12日(金) ※カトマンズ市内ストライキのため予定を全面キャンセル、ホテル待機
          JICAネパール事務所長より安全対策について説明(ホテルにて)
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8月13日(土) ホームスティ(参加者1人に1家庭)
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8月14日(日) バルマンディールネパール子ども協会(政府運営の孤児院)訪問
          カトマンズ市内視察
          ★振返りミーティング
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8月15日(月) JICAネパール事務所帰国前報告会
          カトマンズ出発、バンコクを経由し日本へ
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8月16日(火) 関西空港到着
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ネパールでの主な視察先報告

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【青年海外協力隊員活動現場の視察】

ブッダ・ジョティ小学校(Buddja Jyoti Bal Uddhan Primary School)は、都市貧困地域に設立された公立小学校で、青年海外協力隊員は、同僚教師とともに初等教育(1〜3年生)の算数や英語を指導しながら、教師の指導能力向上及び生徒の基礎学力の向上を目指して活動しています。
同僚と笑顔で会話するM隊員の姿から、充実した活動ぶりが伝わってきました。


【シャンジャ郡カジマン中等学校】

カジマン中等学校は、ポカラから車で約2時間のところにあります。この日は、シャンジャ郡で学校保健や栄養に関する啓発活動に関わっているH隊員の巡回出前授業を視察しました。
今回の授業は、「大人になるってどういうこと?」と題した性教育です。赤ちゃんはお母さんのおなかの中でどのように成長するか、エプロンに絵を入れて紙芝居形式でどのように大きくなるか工夫を凝らした授業を実践されました。
性教育は、学校初の試みということで、同校教員の方も見学に来られ、生徒と一緒に授業を受けられていました。
H隊員の、物がなくても知恵と工夫で授業をする姿に参加者一同感銘を受けた様子でした。

(同行者:JICA中国 市民参加協力調整員 石倉 記)

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<参加者の感想より>

 今回の研修を振り返って今一番に思うのは、自分と異なる“当たり前”を知り・認めること、今まで持っていた“当たり前”にもう一度目を向けること、その中で得た気付きをきっかけに行動することの大切さである。13日間を通して、私はたくさんの新しい“当たり前”を得ることができた。そして帰国後の現在、今まで持っていた“当たり前”にも目を向け始めている。次はその中で気付いたことを「児童に伝える」という行動に移すことになる。この度の自らの研修経験を伝えることで、一人でも多くの子どもが以前よりも物事をもっと幅広く見ることができるようになれば、幸いである。


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