【教師海外研修 授業実践】岡山県岡山市立後楽館高等学校

2015年11月30日

ラオスの良いところ、課題を見つけ出す

ラオスの良い点、課題を見つける

今年度教師海外研修に参加した鈴木祐子教諭が教鞭をとる岡山市立後楽館高校には、学校設定教科*として世界の現状や地球規模の課題を考える「ESD」*という授業があります。2015年11月18日(水)、鈴木教諭はESDの授業で研修訪問国であるラオスを取り上げました。

まずは、グループごとに配られた5人分のコメントカードを読み、そこからラオスの「良いところ」「課題」を見つけ出す作業です。カードに登場する5人は、ホームステイをした地域の村長や教員、青年海外協力隊員などラオスで出会った人々で、彼らのコメントも実際に話していた内容そのものでした。そこから読み取れた「自然豊か」「食料自給率が高い」「5歳以下の子どもの医療が無料」といった良い点、「感染症の問題」「学校の整備の不十分さ」「交通手段の乏しさ」などの課題が上げられました。
授業の後半では、あげられた課題を解決するための援助方法をグループごとに考え、優先順位を決めていきました。「物資援助」や「道路整備」といった大規模な内容から「ゴミ問題を解決するため、分別のやり方を伝える」「『3R』の考え方を普及させる」といった教育的視点に至るまで、多くのアイデアが出ました。

鈴木祐子教諭

海外研修で見聞きしたことを授業に還元するとき、現地での体験が充実したものであればあるほど、教員自身の考えや想いが授業のテーマに色濃く反映される場合が少なくありません。しかし鈴木教諭は、実際に会った人々の生の台詞を装飾せずに教材化することで、あえて自分の想いを排除して生徒自身の意見を引き出す授業を組み立てました。
本当に求められる「援助」とはなにか、そもそも「援助」って必要なんだろうか。専門家でも難しいこの課題を、未来の地球を担う高校生に引き続き考えていってほしいと感じた時間でした。

*「学校設定教科」:日本の学校において、学習指導要領で定められている教科以外に、教育上の必要から学校独自で設定できる教科のこと。
*「ESD」:Education for Sustainable Development(持続可能な開発のための教育)