【学校訪問レポート】 広島市立矢野南小学校 [広島県]

2016年6月30日

世界各国の開発途上国から来広中のJICA研修員が学校を訪問して児童や生徒と交流を行う研修員学校訪問事業をJICA中国では実施しています。今年度の第一回目の訪問校は広島市立矢野南小学校。南東欧地域にあるアルバニア、ジョージア、マケドニア旧ユーゴスラビア、モルドバ、モンテネグロの5か国から来ている研修員6人で6月20日に学校を訪問しました。

ドキドキのはじめまして

一生懸命説明する児童のことばに耳を傾ける研修員

ドキドキ、でもわくわくしたような表情をして体育館で待っていたのは、4年生87名。「モンテネグロはどこにあるか分かる?」との問いに、顔を見合わせる児童。地図を見せながら「じゃあイタリアは分かるかな?イタリアの東側にあるんだよ」と言われると、「おぉ〜!」という驚きの声が上がりました。
あいさつが済んだところで、児童と研修員の全員でゲームをしました。最初こそルールが掴めず戸惑っていた研修員でしたが、後に児童と一緒になって「猛獣なんて怖くない!」というセリフと共に足踏みをして、すっかりゲームに馴染んでいました。

ぼくたち、私たちが紹介するよ!

「平和の森」について、写真を見せながら説明する児童

体育館での交流の後、研修員は2名ずつに分かれて各学級にお邪魔しました。児童は班ごとにお手玉や紙相撲といった日本の昔遊び、お好み焼きやカープ、サンフレッチェといった広島の名物を紹介しました。そして、被ばく樹木の育成と麦の栽培についてもじっくりと説明をしました。
現在広島市内で登録されている被ばく樹木は、56か所に170本ほどあります。矢野南小学校では、平和学習の一環として、「平和の森」と名付けられた場所で、被ばく樹木2世のイチョウとアオギリの樹を育てています。また、2015年からは、核兵器のない平和な世界になるようにと願いを込めて、麦の栽培を始めました。麦は、漫画「はだしのゲン」の中で、ゲンの父親が息子ゲンに、「強く生きろ」というメッセージを伝えるために登場します。「7月には麦を刈り取って粉にした小麦を使い、うどんを作って食べるんだよ」と児童は誇らしげに語っていました。

世界は広いようで、狭い!

ジョージアの国を紹介

児童による日本文化紹介に続いては、研修員のお国紹介です。
地図を使って国の自然環境を紹介したり、黒板に自国語のあいさつを書いて全員で発音してみたりと、研修員はそれぞれさまざまな方法で自分の国を紹介しました。
中でも盛り上がったのは、子どもの好きな遊びや流行ものの話。ジョージアの子どもに人気な世界的なキャラクターは日本でも大人気。「それ知ってる!」「ぼくも好き!」と声が飛び交いました。児童に身近なアニメやキャラクターの話題で教室はさらに大盛り上がり。自分の知らない国に住む子どもでも、自分たちと同じものを知っていたり、好きだったりすることに驚いた時間となりました。世界は広いけれど、意外と狭いということを実感した瞬間でした。

遊んで、踊って、感動して

南っこソーランで熱気最高潮!

ありがとう!大きくなったらまた会おうね

お昼休憩時間も元気いっぱいの児童が研修員の周りに大集合。研修員は児童に囲まれ、もみくちゃ状態に。児童はあっという間に、そしてあっさりと言葉や文化を越えて研修員と仲良くなっていました。
交流最後の時間に、児童は全員で南っこソーランを披露しました。児童に踊りを教えてもらい、研修員も一緒になって踊りにチャレンジしました。ソーランの勢いと音に魅せられ、思わず研修員から「One more time!(もう一回)」のアンコール。楽しさから児童の掛け声の声量も増し、最後のポーズは、見事全員の笑顔で決まりました。

お別れの会では、研修員ひとり一人に向けた写真入りの寄せ書きが贈られました。寄せ書きの中には、「大きくなったら会いに行きます」との嬉しい言葉もありました。喜び、感動した研修員は、思わずそれを書いた児童をハグしに駆け寄りました。

校内の掃除を児童自らが行うことに驚いたり、手をつないで道案内をしてくれる優しい児童に感動したり、ソーランを踊って汗びっしょりになったり…。研修期間中で一番楽しい日だった!と振り返る研修員もいるほどでした。感動いっぱいの五感を揺さぶる一日となったのは、研修員だけではなかったのではないでしょうか。