【実施報告】「国際教育−『関わり』、『つながり』の中で描く授業づくり講座」

2016年8月25日

日時:2016年8月2日(火)、8月3日(水)9:30〜16:45
場所:JICA中国 306講義室
主催:広島県立教育センター
協力:JICA中国

「持続可能な社会ってなんだろう」「グローバル人材ってどんな人のことだろう」。そのような問いを参加者全員で考える本研修は、広島県立教育センターが毎年実施しているもので、JICA中国との連携は6年目をむかえます。今年も「グローバル人材の育成に向けて、ESD(持続可能な開発のための教育)の考え方に基づく国際教育について理解し、児童生徒の主体的な学びにつながる参加型学習を生かした授業づくりの実践的指導力を身に付ける」ことをねらいとし、広島県内の34名の先生が参加しました。
JICA中国所長の池田からは「世界で今起こっていることはすべて日本にもつながっている。報道だけでは分からない背景や現状を知り、開発途上国も含めた世界全体に視野を向ける重要性を知ってほしい。このような研修やJICAが行う開発教育支援事業をそのきっかけとして活用して頂きたい」というメッセージを参加者におくりました。

100年後の子孫に今の地球を残すには…

「夢」を笑顔で発表する先生方

写真を使って問題を考える

授業案の発表

2日間にわたり、JICA中国のスタッフが世界の諸問題をテーマにしたワークショップを行いました。

1日目の最初は先生方にどのようなESD・国際教育を行いたいかを改めて考えてもらい、「こんな授業ができたら良いなぁ」という「夢」を語ってもらいました。
その後、写真から情報を読み取るフォト・ランゲージという手法を用いて、中央アジアに位置するウズベキスタンの環境問題について考え、急激な経済成長を優先した結果、広大な海が消失の危機に陥っているアラル海の事例をもとに、持続可能な開発とはなにか、豊かさとはなにか、を全員で話し合いました。

2日目には「地球の食卓」(※1)という教材を使って、イスラム文化について知っていきました。報道などの影響でイスラム教へのイメージは決して良いとはいえなくなっています。しかし、異なる文化を知り、理解していくことは不要な誤解や偏見を無くしていく第一歩。そして、自分自身も無意識のうちに持っている差別感情に気づくことも重要です。異文化理解は自己理解、他者を知ることは自分を知ること。そんなことを参加者全員で共有した時間でした。

最後は先生方が校種ごとにフォトランゲージの手法を使って授業案を作成しました。1日目に考えた「こんな授業ができたらいいなぁ」という「夢」を形にしたような授業案が7つ並び、充実した2日間の講座が終了しました。
これからもJICA中国は、日本と途上国の架け橋として、学校の先生方に役立つ手法や教材を紹介し、未来の地球を担う子どもたちの育成に協力していきます。

※1
「地球の食卓」世界24カ国30家族を訪問し、それぞれの家族と1週間分の食料をならべて撮影した写真集『地球の食卓—世界24か国の家族のごはん』(ピーター・メンツェル+フェイス・ダルージオ、TOTO出版)をもとに作成された教材で、特定非営利活動法人 開発教育協会(DEAR)の著作物です。詳細は以下をご参照ください。