【ケニア】鳥取県出身の隊員より 現地レポート

2016年11月21日

河本 愛美(かわもとまなみ)
派遣国:ケニア
職 種:コミュニティ開発
派遣期間:2014年9月〜2016年11月
※この記事は9月に執筆いただいたものです

JAMBO! アフリカ・ケニア共和国からこんにちは!

同僚と。着ているのは沿岸部で着られている伝統衣装

みなさん、こんにちは!2014年2次隊でケニアに派遣されている河本愛美です。2014年9月よりコミュニティ開発という職種で児童局の地域事務所で児童保護の活動をしています。ケニアに来て早2年が経ち、残り2ヶ月弱の延長期間を日々全うしているところです。
このレポートではケニアという国について、文化、食、そして私の活動についてお伝えします。

ケニアってどこにあるの?

ナイロビ市内ダウンタウンの様子

ケニアは東アフリカに位置する人口約4,400万人の国です。毎年100万人ほど人口が増加しており、人口の43%が15歳未満の子どもといわれています*。そんなケニアは東アフリカの中でもっとも経済発展している国で、首都のナイロビは高層ビルが立ち並び、ショッピングモールの建設ラッシュが続いています。またナイロビは赤道直下にも関わらず、標高が1,600mと高く、通年20℃前後ととても過ごしやすい気候です。私自身、思い描いていた赤土・暑いといったアフリカのイメージとは全くかけ離れたものでした。
私は首都ナイロビから西へ300km、車で6時間移動したエルドレットというケニア4番目の地方都市に住んでいます。ここはナイロビより更に高い標高2,100mに位置するため、気温も朝晩は10〜15℃、日中も暑くて25℃前後です。大雨期の7〜8月はコート必須で、家では電気ヒーターを使っていました。地方都市とはいえ、大きなスーパーマーケットが立ち並び、朝晩の渋滞が年々ひどくなっていく様子に、街が急速に成長しているのを感じます。
ちなみに公用語は英語と、東アフリカで広く話されているスワヒリ語です。「Jambo!(ジャンボ!:こんにちはの意)」という挨拶を聞いたことがある人も多いかと思います。それ以外に、ケニアには43の部族があり、それぞれがそれぞれの部族語を持っています。方言程度しか違わない言語もあれば、文法も語源も全く違う言語もあるため、学校や職場ではスワヒリ語や英語が話されています。

ケニアの食べ物

ウガリを練るおばちゃん

ケニアの主食はウガリというメイズ(トウモロコシの一種)をお湯で練って作ったものです。それ以外にもお米やチャパティが食べられています。ウガリは牛肉やヤギのシチューと一緒に食べたり、ケールやキャベツ、その他アフリカ特有の野菜(ナス科の葉物野菜)などをトマトと玉ねぎで炒めたものと一緒に食べます。また紅茶も良く飲まれており、職場でも10時になると牛乳とお砂糖がたっぷり入ったミルクティー(チャイ)がふるまわれます。チャイのお供はチャパティーやマンダジという揚げパン。どちらも油を大量に使っているので、当初毎日のようにチャイタイムにチャパティーかマンダジを食べていたところ、その結果が数字となって顕著に・・・。最近はほどほどに控えています。

ケニアの見所はサファリだけ?

ケリオ谷展望台からの眺め

アフリカの観光地というとサファリを思い浮かべる人が多いかもしれません。またケニア=マサイ族のイメージも日本でかなり定着しているように思います。もちろんケニアにはマサイ・マラ国立公園やアンボセリ国立公園など二大観光地がある他、国内のいたるところに国立公園があります。ただ、そういった観光地は外国人の観光客かお金持ちのケニア人だけが行ける場所で、普通のケニア人がなかなか行けるような場所ではありません。しかし、いわゆる隠れ名所はたくさんあります。
例えばエルドレットから車で1時間弱の場所にあるイテンという町は、ケリオ谷が一望できる場所。展望台からは谷間に広がる町の様子が見渡せ、晴れていると反対側の町も見えます。谷を下る道中には200mに渡る大きな滝があります。もちろんサファリカーに乗ってライオンやチーターなどの動物を見るのも楽しいですが、このケリオ谷は私の中でケニア一景色の綺麗な場所です。

私の活動について

ボランティア児童官と一緒に

冒頭でも述べましたが、私は児童局の地域事務所で活動しています。児童局は日本の児童相談所のような役割を担っており、離婚した夫婦の子どもの親権争いや養育費問題などの夫婦間紛争の相談受付・仲裁を行ったり、虐待や置き去りにされた子どもの保護、現金支給制度(生活保護のようなもの)の運用・管理を行っています。そんな多岐に渡る業務の中、私自身は何をしているのかというと、ボランティア児童官というコミュニティで活動するボランティア達(日本の民生委員と児童委員を合わせたようなもの)の研修会の実施や、ボランティア児童官を含めた地域の各セクター(教育・保健・農業など)の代表者を集めた地域福祉委員会の設立を行っています。その他、普段は同僚と一緒に子どもの緊急保護や家族の追跡調査、家庭訪問、社会調査などをしています。
大きな都市なだけあって、ストリートチルドレンや病院での子どもの置き去り、児童労働など難しい問題に直面することも多いですが、同僚や外部の協働団体と1つ1つクリアしていくのはとてもやりがいがあります。また赴任時は姿が見えづらかったボランティア児童官も研修を通して問題意識が高まり、報告案件数や活発に活動する人が増えたように感じます。
児童保護の問題は今日明日で効果が出るようなものではなく、時にいたちごっこのように感じる時もありますが、残り2ヶ月弱、同僚とともに最後まで奮闘したいと思います。

TICAD VIサイドイベントへの参加

2016年8月27、28日、第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)がケニアの首都ナイロビで開催されました。同会議開催中は代表団による本会議以外に、国際機関や市民団体による数々のサイドイベントが行われ、そのひとつとして、国連ボランティア計画(UNV)とアフリカ連合委員会(AUC)による、ユースボランティアに関するプレイベント(22日)とサイドイベント(26日)が開催されました。このイベントにJICAボランティア事業から5名の協力隊員が招待され、私もその一人として参加しました。22日のプレイベントでは持続可能な開発目標やAUが採択する「アジェンダ2063」という開発に関する声明の達成において、ユースボランティアの活動意義や可能性を模索するワークショップが開かれました。ワークショップではアフリカ諸国のユースボランティアと活発な議論を交わすことができ、またボランティア代表として発表した活動報告ではたくさんの人が興味を示してくれました。普段任地で活動しているだけでは気づかないマクロな視点で、ケニアについて、アフリカについて考えることができた貴重な経験となりました。