【JICAだより】フィリピンから現地レポートをお届けします

2016年8月9日

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社会福祉法人ももたろう会 
末吉真由美さん(岡山県岡山市北区)
2016年7月3日(日)中国新聞SELECT掲載


※中国新聞社の許諾を得ています

介護予防へ 一緒に運動

スタッフとともに、ストレッチをする高齢者たち。体を動かしながらも笑い声と笑顔が絶えない

午前9時。水色の公民館の入口をくぐると、すでに高齢者の姿がある。2階へ上がれば、20人程で一杯になる小さなホール。そこが私たちの介護予防事業のスタート地点だ。
フィリピンのルソン島中北部に位置するタルラック州カパス町は稲作が盛んなのどかな町だ。一昨年度末より国際協力機構(JICA)の草の根技術協力事業として「高齢者介護予防の意識向上事業」を開始。高齢者や福祉関係者に介護予防の知識を普及させることで高齢者の生活の質を向上することを目的に、介護予防指導士や介護福祉士、看護師らを派遣している。
月曜から金曜まで9時から11時は現地の高齢者と一緒に活動する時間だ。「通所型」と銘打ったその活動では、一緒に身体を動かし、健康や介護予防に関する指導を受け、レクリエーションやゲームでおおいに笑ってもらう。小さなホールは高齢者と現地協力者とが一緒になって動けばたちまち暑くなる。暑さに慣れない日本人だけが汗だくで、高齢者は涼しい顔で楽しんでいるのだが、最近ホールにエアコンがつけられた。私たちの活動に協力してくださる地区の方々が購入してくださったのだと言う。
介護予防講習会は思った以上の方に受講して頂けた。町内の介護士養成学校からもボランティアが毎日来てくださる。受け身だった高齢者福祉が、まだ小さな動きではあるが積極的なものに転じつつある手ごたえを感じる日々だ。