【JICAだより】セネガルから現地レポートをお届けします(2)

2016年8月25日

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26年度3次隊 セネガル 青少年活動
青年海外協力隊 
礒部由美さん(広島県広島市安佐北区)
2015年8月16日(日)中国新聞SELECT掲載
※中国新聞社の許諾を得ています

原爆の怖さを伝えたい

学校運営委への出席を保護者に促す、手作りの招待状を掲げる子供たち

アフリカ大陸西端、かつてダカール・ラリーの終着点だった首都ダカールから内陸へ約180キロ。ゴサスという街にある県教育委員会にことし1月に配属され、学校ごとに設けられた運営委員会の機能強化を担っている。

学校運営委は、教師や児童生徒だけでなく保護者も含めた地域住民が、学校づくりに積極的に参加する組織である。いまは教育充実のための資金を生み出すため、学校菜園に取り組もうとしている。校内に畑をつくり、これから唐辛子やトマト、タマネギなどを植える段階。市場関係者に販路を要請したり、農業省に協力を求めたりしている。

ゴサスに暮らす外国人は私だけ。異国の文化に直接触れる機会があまりないこの地域で、日本と中国が同じ国だと思っている人も少なくない。「広島」「長崎」「原爆」という言葉を知っている人は意外に多いが、被爆の惨状に思いをはせる機会はないよう。運営委のサポート役を果たしながら、被爆の実態に触れてもらいたいと原爆展開催を考えている。

欧米やアフリカなどの都市の市長が集う国際会議が6月、カナダであった。その場での平和宣言にセネガルからダカール市、ティエス市の市長が署名した。この2市長をも巻き込んで原爆展をできないか。広島に生まれ育った者として何か行いたいとセネガルに来る前から考えていた。現地の人たちが心で原爆を理解するきっかけをつくりたいと切に思う。