【JICAだより】カメルーンから現地レポートをお届けします

2016年11月17日

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26年度4次隊 カメルーン コミュニティ開発
青年海外協力隊 
久保 沙織さん(山口県下関市)
2016年3月27日(日)中国新聞SELECT掲載
※中国新聞社の承諾を得ています

理想の村を一緒に創る

修理したポンプ式の井戸を使う住民。井戸の維持には、住民の管理体制と村内修理チームの連携が必須だ

アフリカ大陸の中部に位置するカメルーン。首都にはホテルやスーパーが建ち、素朴な町並みは変化しつつある。一方、私が住む地方の農村バントゥンは視界の大部分を赤土と青空が占める。時折、華やかな色合いの民族衣装が通り過ぎ、民族の首長が敬われる伝統的な習慣が色濃く残る社会がある。
人々は水道が無いため井戸や川の水を使い、かまどで料理をし、停電の夜はランタンの下で夕食を取る。しかし多くの村人が携帯電話を持ち、子供たちはテレビが好きで、女性は髪や爪のおしゃれを楽しんでいる。伝統と現代、不十分な生活基盤と物質文明が混在した世界が広がっている。

村の地域開発センターで私はカメルーン人のセンター長と、住民の生活改善を目標に活動している。具体的には、きれいな水の継続的な供給(井戸修理、住民による管理の支援、学校での啓発活動)や稲作の普及、NPOの経営改善、配属先センターの運営補助などだ。
センター長や住民の意欲・関心のあることをサポートするという姿勢で取り組んでいる。当初は時間や約束を守らない、効率、利益を後回しにするなど住民のペースにやきもきしたこともあった。が、彼らには彼らの優先順位があり、守りたい価値観があるのだと、経験を通して理解したことで肩の力が抜けた。

昨年初めて稲作に取り組んだ農家が立派な稲を育てあげたように、カメルーンの人々のポテンシャルを信じ一緒に成功経験を積み上げていきたい。