【JICAだより】モザンビークから現地レポートをお届けします(2)

2017年2月27日

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26年度4次隊 モザンビーク 薬剤師
青年海外協力隊 
題府 由吏さん(岡山県赤磐市)
2016年10月23日(日)中国新聞SELECT掲載
※中国新聞社の承諾を得ています


医療従事者養成に苦心

シロップ剤を作る授業風景。算数が苦手な学生が多く、濃度計算に苦労している

モザンビークの首都マプトにある、マプト医療従事者養成学校。ここに2015年3月、薬剤技師中級コースの講義や実習授業の支援を目的に派遣された。医療従事者を養成するための公立専門学校で、国に定められた10年間の教育課程を修了した17歳以上の学生が約900人在籍している。薬剤技師のほか、看護師、臨床検査技師、助産師などのコースがある。

派遣当初の学校の印象は、「想像していたよりも設備が整っているし、教材も豊富にある」というものだった。日本や他の国から様々な支援物品が入っている。しかしそれが逆に物を大事にしない、無駄遣いが多い、片付けられないなど、教育環境の悪循環を促しているように見えた。

先生や学生とコミュニケーションの取りやすい実習の授業には極力参加した。初めて実験器具に触れる学生の中には予想外の動きをする者もおり、「待って」、「危ない」、「汚い」と事あるごとに注意した。器具の正しい使い方や、清潔な環境、清潔な手技は医療従事者に必須であるが、先生も学生も衛生観念がやや甘いと感じられた。が、少なくとも自分が見ている間は、実験台を拭いた布で薬匙を拭くことや、薬品を指で直接つまんで量ることはなくなった。

人の意識を変えるのは容易ではない。すでに習慣付けられた教員であればなおさらである。しかし、常に注意し問い掛けることで、物事を考えて行動するきっかけになればよいと思う。