【教師海外研修 派遣前研修】スリランカ「を」学び、スリランカ「で」考えるために

2017年7月5日

スリランカのイメージを全員で共有

前田 芳広さんの講義

2017年6月24日(土)、今年度の教師海外研修に参加する中国4県の7名の先生を対象に、JICA中国で派遣前研修を行いました。

今回参加する先生は海外に関心の強い方が多く、個人でも様々な国や地域を旅したそうですが、スリランカ訪問は全員初めて。そこで、現時点で思い浮かぶスリランカのイメージを書き出し、参加者間で共有しました。「仏教の信仰心が篤い」といった宗教に関することから、「イギリス領だった」「長く続いた内戦」といった現在のスリランカにも影響を及ぼしている歴史的な内容、「毎日カレー?!」といった日常生活にいたるまで幅広いイメージが出されました。
これらのイメージが実際にスリランカを訪問することでどのように変わるのか、または変わらないのか、参加者自身の変容を見るための素材として、また、現地でスリランカの人々と交流する中で彼らの生活や価値観をどのように捉え、どのような形で児童や生徒に還元できるのかを意識するための材料として、この時間に作成した成果物をスリランカに持参し、現地での学びを深めていく予定です。

また、2年間スリランカに派遣された元青年海外協力隊員の前田芳広さんからも話を聞きました。スリランカの歴史や文化についての解説とともに、自身が現地で暮らす中で感じたスリランカの人々の気質や国が抱える課題について、体験をもとに話してくれました。実体験からくるスリランカの事情は、参加者にとって未知のスリランカのイメージを少し身近なものにしてくれました。

日本の子どもと世界をつなぐため、教師ができること

三浦 隆聖 指導主事

午後には、広島県教育委員会の三浦隆聖指導主事と、昨年度教師海外研修に参加した廿日市市立津田小学校の久藤映教諭をお招きしました。

三浦指導主事は2年前、JICA教師海外研修 行政官コースに参加し、スリランカを訪問しています。手食でカレーを味わったことで現地の人との距離がグッと近づいたこと、子どもの様子や現地で支援に携わっているボランティアの活動の様子などから感じたことや、それらの貴重な体験を学校現場でどう活かせるか、海外の知見とESD(持続可能な開発のための教育)とのつながりなど、一見難しく幅広い内容をとても分かりやすく楽しく解説して下さいました。

久藤映教諭からは、帰国後の授業実践を見据えて出発前から準備していたこと、参加者間でのコミュニケーションの重要性や現地での過ごし方、授業の組み立て方や学校全体を巻き込む取り組み、その成果について発表してもらいました。昨年の訪問国はラオスでしたが、国は違えど、普通の観光旅行とは異なる海外研修での留意点は同じです。持ち物や服装、事前準備など、参加者からも具体的な質問が出て、とても得るものが多い時間となりました。


午前10時から午後6時半まで、たくさんの情報がつまったこの研修は、先生方にとっても大変だったと思いますが、一人一人が積極的に参加され、とても有意義な時間となりました。
次回参加の先生方とお会いするのは8月7日(月)、スリランカ出発の前日となります。それまで現地の各訪問先でどんなことを見て知りたいか、それが帰国後の授業実践にどのようにつながりそうか、児童・生徒に何を伝えたいのか、などを自身で問い続けてもらい、10日間のスリランカ海外研修へ赴く予定です。