【教師海外研修 授業実践】山口県周南市立富田東小学校

2018年12月17日

東京オリンピックを通して世界に触れる

池永 真依子先生

周南市立富田東小学校で2年3組を担任する池永 真依子先生は、今年の夏、JICA教師海外研修に参加し、スリランカを訪問しました。現地から担当学級の28名全員に絵葉書を出したことで、子どもたちのスリランカや海外に対する好奇心は、新学期の頃より大きくなったそうです。
一方で、現地での生きた経験を、普段の授業の中で、自然な形で児童に還元するにはどうしたら良いか、池永先生は悩んだといいます。考えた結果、道徳の教科書に出てくる『ひろいせかいのたくさんの人たちと』という、東京オリンピックを題材にした話と照らし合わせながら扱うことにしました。このわずか数ページの中には、日本では馴染みのない料理が世界各国に存在すること、そしてその食べ方も多様であることなど、異文化を楽しいと感じる事例がたくさん含まれています。
この内容を中心に、池永先生が実際にスリランカで目にしたもの、体験したことを交えて、児童は外国の文化に触れていきました。

違いを知る楽しさ、面白さを共感しよう

外国のじゃんけん、やってみよう!

黒板には、児童が前の授業で想像した「世界中にある遊び」「日本だけの遊び」を書きだした模造紙が貼られていました。「サッカーや野球、トランプや水泳は外国にもあるよね?」「お手玉や将棋で遊ぶのは日本だけでしょ?」「独楽回しやあやとりは日本っぽいけれど外国でもやってるのかな?」など、自分たちに身近な遊びを通じて外国に思いをはせた足跡が、小さな模造紙いっぱいに表れていました。これらの児童の想像に回答する形で、池永先生は教科書や絵本を提示しながら、外国の独楽や凧を見せていきました。
また、日常的に行っているじゃんけんが、国によってはルールや手の形が違うこと、スリランカにはじゃんけんという文化がなく、コインを投げて裏表で優先を決めることなども紹介しました。そして、スリランカの子どもと椅子取りゲームをした動画も見せました。
そして、日本でも人気のカレーライスが、インドやスリランカでは見た目が違うことを写真を見せながら解説し、池永先生が実際にスリランカで手でカレーを食べた体験を話しました。日本では馴染みのない手食や、教科書に登場したエスカルゴなど、日本で暮らす児童にとっては、ともすればネガティブな印象を持ってしまうかもしれない文化に対しても、「エスカルゴってカタツムリのこと!?食べてみたい!」「カレーを手で上手に食べれるのかな?」と、目を輝かせて興味津々の様子でした。
最後に、子どもたちは他の国のことでもっと知りたいことを考え、自分と世界とのつながりを2年生なりに感じていました。
東京オリンピックが行われる2020年、小学4年生になった28名は、きっと世界を身近に感じられる地球市民に成長していることでしょう。