【実施報告】パラグアイ・ペルーへの「中南米日系社会との連携調査団」を派遣しました。

—パラグアイに進出済み岡山県企業・広島県企業、ペルーを目指す鳥取県企業との交流—

2019年2月4日

日系社会とのビジネス実現可能性を探る

第7回中南米日系社会との連携調査団

かつて日本から中南米へと渡った日本人移住者及びその子弟によって築かれた日系社会。最近では、先人の苦労のおかげで現地社会に融合し、大きな発展を遂げていると聞きます。日系社会から見た日本及び日本人への親近感・期待感は強い一方、日本から見ると中南米はまだまだ「遠い存在」。JICAではそんな中南米日系社会とのビジネス実現可能性を探るべく、11月23日(金曜)から12月9日(日曜)までの17日間、全国から応募があった11社から成る「第7回中南米日系社会との連携調査団」をペルー・パラグアイに派遣し、岡山県からは萩原工業株式会社にご参加いただきました。

広島県企業・岡山県企業も活躍するパラグアイ

アスティジェロ・ツネイシ・パラグアイ訪問

「南米のへそ」とも呼ばれているパラグアイは、南米大陸の中心に位置し、南米南部共同市場(メルコスール)域内向けの生産・輸出基地として、現在注目を集めています。安定したマクロ経済(GDP経済成長率は5%弱、インフレ率は4.5%以下で推移)を維持しており、日系人は約1万人と多くないものの、特に農業分野に対する日系人の貢献度は高く評価されています。調査団は日系団体や、アスティジェロ・ツネイシ・パラグアイ(常石造船株式会社(広島県)の造船現地法人)等を訪問し、常石グループでは同社2代目社長が沼隈町長時代の1956年に移民団を結成したことからパラグアイとの関係が開始した話をうかがった他、現地での事業展開について情報取集を行いました。日系団体との意見交換会では、今回の出会いを機会にパラグアイ日系社会と日本企業との間で共同事業が生まれることを期待し、ビジネスマッチングが行われました。

ペルーでは鳥取県企業との面談も

リマ商工会議所で挨拶を行う中南米部吉田次長始め調査団一行

ペルーの推定日系人数は6万~10万人とされ、日系4世から5世まで世代が進んでいます。その90%が首都リマに集中している点が特徴で、市場も首都に集中しています。ペルーではリマ商工会議所訪問を訪問し投資環境について学び、5万人以上の会員を持つ日系人による信用協同組合を訪問し、会員企業のビジネス状況に関する情報収集を行いました。また、生の企業の経験談を聞くべく、JICA中小企業・SDGsビジネス支援事業「ペルー国乾燥地節水型農業技術普及・実証事業」を実施中の株式会社鳥取再資源化研究所(鳥取県)とも面談し、先行調査実施企業としての苦労話や、ペルーのビジネス環境に係る情報収集を行い、「10名程度の企業規模でも海外展開は可能。一方、技術は一過性であり、市場には競合が必ず出てくるものと自覚して、常に次の準備が必要」等の貴重なお話を聞くことができました。

「調査だけでは終わらない」調査団

調査結果報告及びディスカッションの様子

訪問期間中にお会いした内山工業株式会社は第1回中南米日系社会との連携調査団(ブラジル、パラグアイ)の参加企業で、現在パラグアイへ進出しています。昨年度第6回(ブラジル)に参加した株式会社東洋高圧(広島県)は現在ブラジルで案件化調査を行うなど、実際の現地進出等に繋がっている企業様が多数あり、調査だけでは終わらないのが当調査団の強みです。今回、ご参加いただいた萩原工業株式会社はじめ、他企業にとっても、今回の日系社会の視察が、今後のビジネスへと発展していくことを期待します。