【イベント報告】世界わくわくプロジェクト

2019年10月21日

世界わくわくプロジェクト開催!

「ありがとう」だけではなく、様々な話をして盛り上がる研修員と参加者。

 9月28日(土)、ひろしま国際プラザで、世界わくわくプロジェクトが開催されました。小学生を対象に、世界の文化や現状を紹介するブースを作り、それを体験することを通して、世界には様々な文化があること、日本とは違う生活を送っている人々がいることを知ってもらうことが目的です。初めての開催でしたが、訪れてくれた子ども達は何を感じてくれたのでしょうか。

世界のありがとうを集めよう

参加者に話しかけるモザンビークのグラシオさん。

 会場を訪れた参加者の目に真っ先に飛び込んでくるのは、入口正面に設置された、「世界のありがとうを集めよう」のブースです。キラキラのパーティ帽子をかぶった各国のJICA研修員達が笑顔で子ども達を出迎えます。最初は恥ずかしくてもじもじしている子ども達も、「Hello!」と優しく声をかける研修員に歩み寄り、彼らの国の言葉で「ありがとう」を教えてもらいました。その後も、お国の位置を教えてもらったり、研修員に美味しい日本食を紹介したり、身振り手振りでおしゃべりを楽しむ姿が見受けられました。参加者の1人が「世界は広い。国も文字もたくさんあることに驚いた。」と感想を教えてくれました。カンボジアのボライさんは、「日本の子ども達と交流する機会があってとても嬉しい。」と笑顔で話してくれました。

ミッションすごろく

ミッションすごろくの様子。

 2階に上がると、エレベーター前で行っているのは、ミッションすごろくです。床に貼られた巨大すごろくの各マス目に、パートナーのJICA研修員とクリアするミッションが書かれています。最初のマス目の「自己紹介をしよう。」に始まり、「研修員の国の言葉で乾杯をしよう。」「研修員の国はどこにある?」「研修員の国の国旗はどれかな。」など、パートナーと協力しながらコマを進んで行きます。教育を専門としているルワンダのアルフォンスさんは「日本人のアイデアはすごいね。机上で学ぶだけでなく、すごろくやクイズのような遊びや体験を通して学ぶなんてルワンダにはないよ!」と絶賛、お国でもやってみたいとの事でした。また、物怖じしないで英語で話しかけてくる子ども達をみて、「日本人は、大人は英語が話せないけど、子どもは話せる子が多いね。なぜ?」と不思議そうでした。

ワークショップで学ぼう

チョコレートの説明を、身を乗り出して聞く子ども達。

 今回は、2つのワークショップ「おいしいチョコレートができるまで」と「世界BOX」も実施しました。「おいしいチョコレートができるまで」では、チョコレートがカカオからできていること、そのカカオ農園で働いている子ども達がいることを学びました。参加者は、自分たちが気軽に食べているチョコレートの原料のカカオを採るために、現地の子ども達も働いていることを知りとても驚いていました。
 「世界BOX」では、日本人には一目見ただけでは何に使うのかわからないような世界の日用品を参加者に見せて、それが何に使われるものかを想像してもらいました。エチオピアの枕、ブータンのお弁当箱、マヤ文明のカレンダー、ペルーの楽器の4種類ありましたが、一番難しかったのは、ブータンのお弁当箱。何と正解者はたったの1人でした。

ハラルフードおいしい!

スープを受け取り試食する子どもたち。

 この日、各ブースを回りスタンプを集めた参加者には、特典としてハラルフードの試食が待っていました。「リシュターヤ」というシリアのパスタスープの試食です。集まった参加者は、お料理を用意してくれたシリア研修員の奥様から、まず、ハラルフードとは何なのか説明を受けました。イスラム教徒はハラルフード以外は原則口にしないこととされており、アルコールや豚肉などが食べられないと聞いてびっくり!ゼラチンの原料に豚が含まれるためゼラチンで作ったゼリーも食べることができません、という説明にまたまたびっくりしていました。説明が終わるといよいよ「リシュターヤ」の試食です。スープをスプーンで口に運んだとたん、「おいしい!」とあちこちで声が上がります。中には「おかわりしたい。」との声も。保護者からも、「レシピをおしえてほしい。」という声が複数あがりました。

多様性を肌で感じて

 2時間半のイベントはあっと言う間に終わりを迎えました。参加した子ども達のほとんどが、全ブースを体験しスープの試食をしたようです。このイベントを通して、子ども達が、世界の国や文化の多様性を肌で感じ、もっと様々な国について知りたいと思ってくれればとても嬉しいです。参加してくださった皆様、どうもありがとうございました。